人事院月報 2024年10月号 No.902
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根っこを確認していますています。︱︱草刈り機を使うのかと思っていましたが…[二川原]根っこで繁殖する植物なので、根っこを取らないと意味がないです。そのため、スコップで掘り起こして駆除する必要があります。外来種がいないところはないのですが、在来の希少な植物が育たなくなってしまうと、本来の風景は保てません。大変な作業ですが、地域の方々と共に取り組んでいます。事情を知らない一般の方から国立公園で草花を摘んで良いのかと指摘されることもあるのですが、レンジャー服を着ているとご理解いただけるように思います。︱︱ところで、クマが出たりはしないでしょうか…?ちなみに、こうして草を駆除していると、[二川原]ここのところ、クマの目撃情報はよく耳にします。日中遭遇することはあまりないかと思います。クマに限らず、夜仕事帰りに車で走っているとウサギやシカなど色々な動物に遭遇します。〈レンジャーになるまで〉オオハンゴンソウを駆除した後は、那須高原ビジターセンターの二階にある事務所でお話を伺いました。ビジターセンターは木のぬくもりを感じられる建物で、周辺の自然や文化について学ぶことができる施設です。運営はNPO法人が担っています。︱︱オオハンゴンソウの駆除がこんなに大変だったとは思いませんでした。ところで、二川原さんはどうしてレンジャーになられたのでしょうか。[二川原]私は北海道出身なのですが、昔住んでいた家の寝室の窓を開けたらキツツキが巣を作っているということがあって、それをきっかけに鳥が好きになりました。大学でも鳥の研究をしていたのですが、そのゼミの先輩でレンジャーをされている方がいました。また、大学時代に山形の国立公園を訪れたのですが、そこの自然にとて  冬期は雪が降るそうですが、夏期も冬期も同じ場所で業務を行っているとのことです。事務所によっては夏期と冬期で事務所の場所が変わるそうです。“レンジャー服”の腕に付いているワッペン。守りたい美しい自然が詰まっていました。16

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