人事院月報 2024年10月号 No.902
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※ 研修員の声・多様な外部講師の方々の講演と班別討議を通して、多角的に知見や経験を獲得できたことに加え、他省庁の仲間と関係性を構築できたことが意義深かった。・同じ省の同期と話しただけでは得られなかったであろう新たな視点を、地方自治体や他省庁の同期から得ることができた。・業務から離れて様々な課題や実地体験に取り組むことで、行政官として身に付け又は意識すべき事柄の気づきや、国と自治体の役割について考える機会を得られた。権問題の現状を認識するとともに、人権に対する意識を高めました。一部コースではバーチャルリアリティーの機器を活用して、自分事として臨場感をもって課題を理解する取組も行いました。〇市民との協働、特別講義災に関する講義、ウクライナからの避難民の方の講義の聴講や、子育て支援、障害者の社会参加等の社会課題に取り組むNPO等の方々や専門家の話を聞いて対話を行うことにより、社会問題の背景、現状、今後の課題を学ぶとともに、市民社会と行政との協働について考察を深めました。※ ・「戦争が始まった時は実感がなかっコースごとに、気候変動時代の防災・減研修員の声た」との言葉がリアルで、普段から政治や自国が置かれている国際的な状況を注視し、自分事として捉える必要があると感じた。・社会問題の解決に貢献したいという国家公務員と共通の理念を持って社会事業に取り組まれているNPOの方との相違点や役割の違いを再認識することができた。〇研修総括行政課題を研究した班単位で研修全体を振り返り、今後二年間これらを踏まえて自らが取り組むべき目標・課題や、当面二年間の公務員生活の抱負について小論文をまとめました。 研修を終えて研修員へのアンケートでは、この研修について「大変有意義」又は「おおむね有意義」とする割合が九九%となりました。一方で、地方自治体等の現場での研修期間をもっと長く設定してほしい、コロナ禍以前にあった介護施設訪問の復活など現場訪問の機会を増やしてほしいとの声もありました。こうした声も踏まえつつ、今後とも、初任行政研修の目的である国民全体の奉仕者としての自覚、国民全体の視点から施策を行うための基礎的素養・見識を養い、研修員相互の理解と信頼を深めることができるよう、引き続き努めていきます。最後になりましたが、御指導いただいた講師の皆様と、各府省の研修担当者及び研修員の皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。30

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