人事院月報 2024年11月号 No.903
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©森薫「漫画家・森薫氏による「中央アジア+日本」対話20周年記念イラスト」上段一番左の女性(赤い服)が「キルギスさん」です。野で改革を進めることとされています。ると、国民に対する行政サービスの担い手である公務員の能力をいかに高めていくかということが喫緊の課題であり、特に、公務員の採用・昇進過程において対象者の能力をいかに客観的に判定するかという技法の開発、公務員の能力を伸長させる研修のノウハウなどに関心が高いと感じます。〈人事院による支援〉務員の任用制度等に関して短期の専門家派遣を行っていたほか、近年では中央アジア②公務員人事管理における規制的法制枠③国民の平等取扱いの権利を考慮した上⑥汚職対策に重点を置いた公務員の倫理この戦略の目的を達成するため、次の分①公務員人事管理の実効性の確保組みの改善での採用手続きの統一化④公務員の能力構築⑤成績主義の原則に基づく昇進水準の強化⑦人事業務のデジタル化⑧公務員の勤務条件及び意欲の確保公務・地方自治体庁の長官と話をしていキルギスに対して、かつて人事院から公・コーカサス地域の他の国と合同の人事管理セミナーを実施しています。二〇二二年から二〇二三年にかけてウズベキスタンと合同で公務員の採用・選考制度の改善を内容とする集合研修を実施しました。〈地方政府組織の改革〉日本においても「平成の大合併」で大規模な市町村合併が進められましたが、キルギスにおいても行政機構改革の一環として市や地方機関の統合が進められています。今年制定された地方行政区画に関する法律により、首都ビシュケクや第二の都市オシュは周辺の村を統合して市域を拡大しています。また、村を束ねる組織であるアイル・アイマクも統合され、従前四五二あったアイル・アイマクは二三五に減少しました。この地方機関の改革は、国家プロジェクトの実施を支援するために地方機関の機動性を高めることが必要だという観点から行われているものです。同時に、公務員数を削減できるということもアピールしており、公務・地方自治体庁長官は記者会見で、町村レベルの公務員が約四千人削減されると述べています。(ごうだ・ひでき)19

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