人事院月報 2024年12月号 No.904
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倫理規程事例集の拡充特に照会が多い論点や誤解が生じやすい倫理月間の取組の充実令和元年に従来の国家公務員倫理週間を職員向けに作成している倫理月間啓発用経済団体等への働きかけ事業者向けの啓発用ポスターがより多くの人の目に触れるよう、東京駅や霞ケ関駅などの主要駅へポスターを掲示するとともに、令和五年度から新たに全国の主要駅でデジタルサイネージ(電子看板)にポスター画像を表示し、理解の促進に努めました。○ 飲食に関する規制の運用見直し平成一七年の倫理規程の改正後も、倫理審査会として、あるべき行為規制について、常に国民の意識や社会の情勢等を注視し、継続的にその在り方を検討してきています。令和四年度に実施した職員アンケートの結果において、「倫理規程の飲食に関する規制により民間企業等との意見交換等に支障が生じていると思う」との回答が他の規制による支障と比較して多かったことを受けて、各府省等の倫理事務担当者に対するアンケート調査やヒアリングを実施するとともに、各府省の官房長との懇談会等を通じて実情を把握し、これらを踏まえて検討した結果、令和六年五月から一部運用の見直しを行うこととし、各府省等に周知しました。具体的には、従来「割り勘」の解釈として一円単位での厳密な精算を求めてきたところですが、例えば、割り勘の額が五、二八〇円である場合など自己の飲食費用が千円を超える場合には、千円未満の端数二誕生した倫理審査会公式マスコット「りんりん」を各種研修・啓発資料に活用し、制度の理解促進に努めました。○ 論点について整理するとともに、実際の運用に当たって頻出する事例を紹介した「国家公務員倫理規程論点整理・事例集」新装版を令和二年三月に公表しました。その後、各府省の倫理事務担当者へのアンケート等を参考に汎用性のあると考えられる新たな事例の充実を図り、令和五年三月に令和五年改訂版を公表しました。○ 倫理月間に拡充して実施し、令和二年以降も毎年一二月を倫理月間としています。ポスターについて、各部局の管理者が主体的に倫理に関するメッセージを発してもらいたいとの思いから、令和元年から新たに、メッセージを記入できる欄を設けました。また、各職場におけるポスターの活用状況など倫理月間における啓発活動の実情を把握するため、会長及び委員が各府省の職場を視察する取組を令和元年から行っています。○ 倫理月間に際して募集している標語について、職員向け標語に加えて令和四年度から新たに事業者向け標語の募集を行うとともに、最優秀作品の標語を用いて事業者向けにデザインしたポスターを新たに作成し、経済団体等への啓発活動や理解・協力を求める取組に活用しました。また、令和四年一一月から一二月にかけて、倫理審査会会長及び委員が日本経済団体連合会、経済同友会、日本商工会議所、全国中小企業団体中央会を訪問し、事業者向けポスターの広報依頼を行うとともに、国家公務員倫理に関するルールの説明及び意見交換を行いました。これらの団体からは、ウェブサイトや機関誌への啓発資料の掲載等事業者等に対する広報活動に多大な協力を得られました。新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた対応新型コロナウイルス感染症対策のために、立食形式ではなく少人数の着座形式で開催される会合が増加したことから、関係事業者等との間の情報交換等に支障が生じないよう、着座形式の会合の人数要件を五〇人から二〇人に緩和する旨の通知を令和四年一二月に発出しました。○ 国民向け広報活動○2024 12月号 人事院月報 08

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