三2025 2月号 人事院月報果を引き出していくことができると期待しています。AI(人工知能)による更なる業務効率化は検討課題の一つです。例えば、現在、各府省の人事担当者が、照会内容に対応する制度を「不明」と登録した場合や、対応する制度の登録に誤りがある場合は、人事院の職員が内容を見て担当局課を判断しています。今後、AIが照会内容を分析し、関連する制度や担当局課を提案できるようになれば、より多くの人からの照会もより迅速に対応できるようになるかもしれません。また、最終的な判断は人間が行うことに変わりはありませんが、AIが質問受付から回答案提示までの業務を更に効率化するための支援を行う場面が今後増えていくかもしれません。今後は、照会に関するデータが集約されることで情報検索の効率性が向上し、回答までの所要時間が短縮することに加えて、各府省の人事担当者が、FAQや過去の照会事例等を参照して自己解決できる事柄が増えることにより、各府省と人事院の職員が、より付加価値の高い業務に費やす時間を創出し、より良い行政サービスを国民に提供することを目指していきます。・ システムの存在意義は非常に大きいと・ 照会からの回答のレスポンスの速さではボードを設けました。各府省のニーズも踏まえて、内容の充実に努めています。ムページからアクセスすることが可能であり、苦情相談についてのFAQや、相談フォーム(図6)を利用することが可能です。令和六年夏に各府省の利用者を対象にSEDOの使用感調査を行いました。後任者へ勧めようと思いますか。」の問いに対して、SEDOの照会フォームから照会をしたことがある利用者は、ない利用者よりも「勧めたい」と回答する割合が大きく、SEDOの効果を好意的に受け止めている様子が見られました。〈各府省の利用者の声〉苦情相談については、人事院の公式ホー回答者のうち、「SEDOを周囲の人や思っております。後任者のための資料保管の手間を省くことができますし、何より、内容が重複している照会を減らせることのメリットが非常に大きい(照会する側、される側ともに)と思いますので、システムを継続して運用していただけると幸いです。・ 照会に迅速に御回答いただき大変助かり電話の方が勝っているし手軽だと思うが、知識の集積という点で大きなメリットがあると感じた。ました。今後、FAQがより充実していくと、もっと頻繁に使うツールになると思いますので期待しています。一方で、SEDOの利用方法やその効果についての周知や説明会の要望、操作性の更なる改善や、インフォメーションボードの充実など、新たな課題も明らかとなり、今後のSEDOの課題としています。今後の展望各府省からの照会データには、各府省の人事担当者や国家公務員の「隠れた本音」が含まれているのではないかと考えています。仮に、ある制度に関する照会が多く寄せられ、適用すべき規則・通知などを回答して対応したというケースが多かった場合は、その制度の周知や説明の仕方に課題が潜んでいる可能性があります。今後、FAQの充実や過去の照会事例の参照によって自己解決できる案件が増えることにより、更にSEDOの利用が進み、各府省と人事院それぞれが業務効率化の効24
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