人事院月報 2025年2月号 No.906
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議を対面ではなくてオンラインにしてもらうとかにしても、むやみやたらに相手に合わせていると、時間が積み上がってしまうと思います。私は個人事業主ですし、この日はオンラインでお願いします、と言うとか、打合せはいつも何回にしているので何回ですとか、報酬はこれぐらいから受けてます、みたいに言うとか、ルールとしてこうなっているんです、ということを示すのは大事だなと思います。あなただけにこういうこと言っているわけではなくて、ルールとしてみんなにこう言っています、みたいなことを強調するというか。お互いに主張しないと分からないと思います。その結果こちらが折れることもあれば、相手の方が合わせてくれることもあって、というような感じでやっています。―日本人が読書をしなくなってきているということはありますか。本に触れる機会自体が減っている感じはするのですが、小中学生の読書量でいうと、昔より増えているという調査も出てたりするんですよ。なので、高校生以降、一六歳自分の働き方を振り返ってみても、日本でも、礼儀というのは、それが軽んじていないということが双方の間で合意が取れれば、変わっていくものだと思うんですよ。例えば、メールだと堅苦しい文面でやり取りしている人が、メッセンジャーだと短い文面で済むとか。メッセンジャーだと別に堅く言わなくてもいい、という合意が取れているから、そうなっているわけじゃないですか。なので、双方の合意の上で時間を減らしていく取組というのが大事なのではないかなと思います。双方の合意の上でと言っても、組織にはいろいろな立場があるので、合意を取るのはなかなか難しいと思います。でも、合理化していかないと進まないこともたくさんあると思うので、これが礼儀だからということに捕らわれ過ぎない方が良いと思います。―三宅さんは、いろいろな方と仕事をされると思いますが、どのようなことを心掛けていますか。自分はこういうルールで動いているんですよ、ということを分かってもらうのが、やはり、すごく大事だと思います。例えば、打合せを何回するかという話にしても、会読書について考えるどう働けば良いかを考える―国家公務員が、長時間労働になってしまう原因はどういったところにあると思いますか。が長時間労働になっている原因の一つは、気遣いを何で表すかということにあるのではと思っています。こういうことしなかったら、相手を軽んじているというサインになってしまうのではないかと思って、例えば、メールでどの順番にCCに入れるか、とか、会議は対面の方がいいとか。合理的な理由というよりは、人間同士の礼儀として、というところがあると思います。人事院月報 No.906三宅香帆さん ~もっと読書を楽しみませんか――働き方と読書について考える~インタビュー       05人事院の働き方に関する施策についても説明させていただきました。

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