人事院月報 2025年2月号 No.906
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Q:どれくらい本を読まれますか?A:ならすと一年で365冊くらいになるかと思いますが、何冊も読む日もあったり、全然読まない日もあったりQ:書評を行う本はどのように決めているのでしょうか?A: シンプルに面白かった本ですね。Q:オーディオブックも「読書」に含まれますか?A: オーディオブックはとても良いと思っていますし、そQ:本が読めるようになる工夫はありますか?A: 電子書籍にチャレンジしてみると良いと思います。それから、帰宅途中に喫茶店などに寄って本を読むのもお勧めです。喫茶店が開いている時間に帰れる方だけになってしまいますけど、ちょっとQ:マンガも「本」に含まれますか?A: もちろんです。漫画こそ長くてノイズがいっぱいみたいな感じがします。漫画も昔は漫画雑誌で自分の興味のない漫画も目に入っていましたが、今は、アプリでの単体購入が多くなって、自分の好Q:公務員にお勧めの本はありますか。特に、古典文学ではいかがでしょうか。A: 『紫式部日記』は、当時の宮中の働き方をよく表現していて、けっこう職場の愚痴も書かれていて読むと面白いのではないかと思います。働きたくないという話がたくさん書かれていて、千年前からが難しかったりとか、どうしようもないみたいなときもあると思うのですが、ちょっと本を読む時間を頑張って踏ん張ってつくってみるとか、仕事以外の本を一か月に一冊でも読むと決めてみるとか、そういうところから物事の考え方が変わってきたりすると思うので、読書を息抜きの一つの手段に取り入れてもらえたらなと思います。―インタビューに応じてくださりありがとうございました。働き方はなかなか、自分一人で変えるの□□07宅 香三帆人事院月報 No.906三宅香帆さん ~もっと読書を楽しみませんか――働き方と読書について考える~インタビュー  〜三宅さんに気になることを一問一答〜Profile□□□文芸評論家。1994年生まれ。高知県出身。京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了(専門は萬葉集)。著作に『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』、『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない―自分の言葉でつくるオタク文章術―』、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』、『人生を狂わす名著50』など多数。します。れも読書の一つだなと思います。要約になってしまうと、それこそノイズをそぎ落とされてしまって、作者の意図が伝わりきらないこともあるかもしれませんが、それが入口になったりもすると思います。きな漫画以外が目に入るタイミングがなくなってきました。それもノイズをなくす傾向の一つなのかなと思います。宮仕えは大変なのだということがよく分かるのではと思います。どこかに寄って読むと良いと思います。

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