人事院月報 2025年3月号 No.907
18/40

5(年度)ロナウイルス感染症が第五類感染症へ移行した令和五年度は、新型コロナウイルス感染症による認定件数が減少し、公務災害(疾病)の件数は以前の水準に戻りつつあります。なお、平成二六年度から平成二七年度律)に基づき補償がなされます。本稿は、一般職の国家公務員に関する災害補償の状況についての報告です。職員が受けた災害が公務上の災害(公務災害)又は通勤による災害(通勤災害)であるか否かの認定は、各職員が所属する省庁等(国家公務員災害補償制度ではこれを「実施機関」といいます。)が行っています。「公務災害又は通勤災害に該当する」と認定することを通称「上認定」といいます。これは「公務上、通勤上」の意です。令和五年度に実施機関が上認定した件数は、二、一五〇件(公務災害一、三〇一件、通勤災害八四九件)で、このうち死亡に至った事例は一一件(公務災害一一件、通勤災害〇件)となっています。したがって、一日当たり約六件の災害が上認定されていることになります。公務災害について事由別に見ると、負傷が一、一七二件、約九〇・一%と大多数を占めています(図3)。仕事中の怪我だけでなく、例えば出張先へ赴くための移動の途中に交通事故に遭って怪我をした場合も、公務災害の負傷として認定されることがあります。また、疾病は一二九件、約九・九%となっています。疾病には、熱中症、石綿による中皮腫等の様々な病気が該当します。過去一〇年間の公務災害及び通勤災害の認定件数の推移については、図4のとおりです。令和四年度は公務災害(疾病)の件数が前年度と比較して約二倍に増えていますが、これは、新型コロナウイルス感染症による公務災害の認定件数が約一二〇件増加したことによるものです。新型コ4,000通勤災害公務災害(疾病)3,0002,0001,00027282930公務災害1,301負傷1,1726487268268491131352561291,1811,0759521,172退勤途上退勤途上272272通勤災害849出勤途上577疾病疾病129129その他 114熱中症等 15その他 39設備の不完全等 14レクリエーション参加中 8(単位:件)自己の職務遂行中945出張又は赴任途上125出退勤途上(公務上のもの)41(件)⑶⑵02342025 3月号 人事院月報      令和5年度における公務災害及び通勤災害の事由別認定状況6435924989577739841,0081,171令和元16図3図4過去10年間の公務災害及び通勤災害の認定件数の推移75214761950375公務災害(負傷)612,3291,3561,407平成 26

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る