人事院月報 2025年8月号 No.912
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四つの出張所があり、東京都二三区内を主な管轄として、国道一〇路線、約一六四キロメートルを整備・管理しています。備事業があります。品川駅西口の課題として、歩行者の空間が不足して、人が国道に滞留してしまうということがあります。これを解消するため、品川駅西口地区の再開発事業等のまちづくりと一体となって、国道の上にデッキをかけ、駅前広場を作っていくということをしています。あります。二〇一六年四月に開業し、それまで点在していた高速バスの乗り場が一つに集約されました。現在、九〇社以上が乗り入れ、一日平均約二.一万人に利用いただいています。今は利便性の向上やにぎわいの創出等を図っており、貨客混載といって、バスの中に特産物などの売り物を載せて運んできて、バスタの前の広場で販売するといったイベントの開催もしています。づくりと一体となって事業を進めています。東京国道事務所では、まちづくりと一体となった道路整備が多いのが特徴です。が通っているのですが、これらをまとめて大きい事業としては、品川駅西口基盤整他の大きな事業としては、バスタ新宿がその他、渋谷、日本橋や虎ノ門でもまち道路の下には、いろいろなライフライン収用できる空間を整備する共同溝といった事業も進めています。日々の道路の維持管理や、定期的なパトロールもしています。皆さんも、道路を巡回中の黄色い車を見掛けることがあるのではないでしょうか。また、都内には橋もたくさん架かっており、東京国道事務所の管轄では一六〇ほどあります。これらは老朽化が進んできており、二〇二四年度では、半分程度が建築後五〇年を超えるようになってきています。そういった橋の修繕も計画的に進めているところです。さらに、首都直下型地震への備えとしての訓練や、カラー舗装などの交通事故対策、国道上におけるカーシェアリングの社会実験もしています。東京国道事務所の職員は一五〇名程度と、規模の大きな事務所になっています。事務所の職員の六割超は技術系の職員ですが、土木区分以外にも、電気や機械、農学、建築分野からの採用の方もいます。例えば、トンネル内にはタービンがありますが、そういったものは機械分野の職員が担当しています。――私たちの日々の生活を支え、良くしていくための仕事をしてくださっているのですね。事務所が取り扱う道路について、ぜひ知ってもらいたいことはありますか。[岡本]道路には、歩行や自転車での移動といった日常的な用途だけでなく、広域的な物流や移動を支える道路もあります。また、銀座の休日の歩行者天国のような、にぎわいの場としての道路という役割もあります。道路の地下には、電車や電気・水道・ガスといったライフラインもたくさん通っているので、公共性が高いという側面もあります。一概に「道」と言っても、日常的に皆さんが利用しているほかにもいろいろな面を持っているということを、私も就職するまで意識することはなかったのですが、ぜひ知っていただけたらなと思います。また、渋谷駅の東口と西口におしゃれな歩道橋が整備されたのは御存じでしょうか。なかなか気付いてもらえないかもしれませんが、国道事務所とまちづくりの事業者が一体となって頑張っているのは知っていただけるとうれしいです。――岡本さんの仕事でのやりがいはどんなところですか。人事院月報 No.912いつもの道を“にぎわいの場”にする仕事~東京国道事務所を取材しました~インタビュー03

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