-人事院月報 No.912いつもの道を“にぎわいの場”にする仕事~東京国道事務所を取材しました~インタビューると、よしきた! 読めるようになっているので、幅広く業務に携われる働き方の方が自分には合っていると感じています。――話は変わりますが、国土交通省といえば九州地方整備局のTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)が令和五年度に人事院総裁賞を受賞されていますが、岡本さんはTECFORCEでの御経験もあるそうですね。[岡本]令和四年の山形豪雨災害の際にTEC-FORCEとして山形県長井市に派遣されたことがあります。主に被災状況の調査を担当しました。災害が発生したとき、どこで、どのような被害が発生しているかが基礎自治体で把握できていない状況でしたので、現地に入って被災箇所を実際に確認し、その上で、本復旧には時間を要するとしても、応急復旧として一時的な対策などを市に報告しました。基礎自治体では、土木職が少なかったりするので、災害発生時の対応に国土交通省の職員が応援で派遣されます。私は、第一弾で災害の規模の調査に行きましたが、災害の規模やどのタイミングで派遣されるかと思えるくらい図面をで、国道上でにぎわいを創ることができないか、検討を進めていくところです。――お二人はどうして国家公務員として土木の仕事をしようと思われたのですか?[鹿間]私の父も建築関係の仕事をしていて、建物を建てる、ものを造るということに子どもの頃から憧れがあり、将来の夢でした。大学に入った頃は、就職先としてゼネコンをイメージしていました。人前で発表したり、ディスカッションしたりという力を付けるために大学院にも進学したのですが、そこで自分が主体となって周りを動かし、みんなで協力して何かを成し遂げるという体験が、とてもおもしろいと感じました。自ら何かを動かしていく発注者側の立場が気になるようになり、インターンにも参加して就職先として決めました。将来、出産や育児をすることになったときに、キャリアプランを立てやすそうだとも思いました。ずっと同じ現場、というのは辛いと思いますが、国家公務員の場合、二、三年ごとに異動があるので、新しい気持ちで様々な仕事に携われるというところが強みだと感じました。[岡本]まだ計画のみで、具体な線が引かれていない道路もあります。国家公務員であれば、どこに線を引くか、という最初の計画から携わることができます。さらに、調査、設計、工事、管理と全ての過程に携われるのも国家公務員ならではだと思います。異動が多いと専門性が身に付かないと思う学生の方もいるかもしれませんが、関わっている事業についての法律・制度や、なぜこれがこうなっているのか、といった技術的な知識は仕事を進める中で自ずと身に付きます。他の部署に異動したときに、前の仕事がいきてくると感じることもあります。[鹿間]前の部署は工事の担当部署でしたが、今の業務でも、打合せなどで図面を見好きな国道は139号とのこと。富士山に向かっていくような道だそうです。道も周りもきれいに整備され、とてもきれいな景色が楽しめるのだとか。05
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