――人財戦略では何を大切にしているのでしょうか。持続的な事業の成長と企業の価値向上のための究極の源泉は人財であると考えており、一人ひとりの人財が持つ「無限の可能性」を信じ、本来持つ力を最大限発揮いただくような機会をたくさん作りたいと思っています。その根っこにあるキリングループの人財に対する考え方が「人事の基本理念」として一九八八年に策定されています(資料1)。キリングループの祖業はビールですが、そのビールだけでは市場の縮小や代替品の台頭で厳しい状況の中で、第二創業期を迎えていた時期でした。多角化を目指し、医薬の会社と提携したり、延長線上ではないチャレンジをしていく必要がありました。その際に、従業員は管理の対象ではなく、価値創造の源泉であると位置付けを再定義しました。一人ひとりの努力と個性を尊重し、完全燃焼できる場を積極的に作るという考え方です。策定は一九八八年ですが、今なおこの理念の下で、一人ひとりと向き合っており、人事施策の全ての土台となっています。これは、決して従業員を甘やかすということではありません。会社と従業員がイコールパートナーとして、それぞれ目指す方向がある中で、この重なり合うところを、仕事を通じて対等な関係として高めていくという考え方です。そうした背景を踏まえ、経営戦略と人財人財戦略のベースにあるもの人事院月報 No.922資料1 人事の基本理念29シリーズ「人事戦略を考える」では、民間企業などの人事戦略を取材させていただき、各社ならではの事例を紹介していきます。第1回では、キリンホールディングス株式会社にお伺いし、「人財戦略」のベースとなる考え方や、「機能軸のタレントマネジメント」などの具体的な取組について人事担当のお二人から紹介いただきました。月報編集部月報編集部インタビューシリーズ 人事戦略を考える①人間性の尊重に基づき、未来を見据えた人財戦略を展開~キリンホールディングス株式会社の取組~
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