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国家公務員の再任用制度

再任用制度に関するQ&A

再任用制度の運用に関して、職員及び人事担当者等から人事院にしばしば寄せられる質問と、それに対する回答は、以下のとおりです。

人物(イラスト)
Q 定年退職する職員は希望すれば再任用されるのですか?

A

 平成25年度以降に60歳定年退職となる職員から公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が段階的に60歳から65歳へと引き上げられることに伴い、当面、60歳で定年退職となる職員等が再任用を希望する場合、退職日の翌日から公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢に達するまでの間、再任用することにより雇用と年金の接続を図ることが閣議決定(平成25年3月26日)されています。当該職員等が再任用を希望する場合は、当該閣議決定により、原則としてフルタイム官職に再任用されることになります。            

 ただし、勤務地や職務内容、勤務形態などについての希望は、人事管理上の事情もあるため必ずしも希望どおりになるとは限りません。

 
Q 再任用に当たっての能力の実証はどのように行われるのですか?

A

 再任用に当たっての能力の実証は、「従前の勤務実績等に基づく選考による」ものとされています。この「従前の勤務実績等」には、定年退職前の勤務実績のほか、健康状態、免許その他の資格等が含まれます。

 
Q 再任用について悩みや苦情がある場合はどうしたらよいですか?

A

 再任用の希望を申し出たが再任用されない場合など、再任用に関する苦情等については、一義的には各府省の人事担当に相談することが適当ですが、人事院(公平審査局職員相談課又は各地方事務局(所))においても、職員の勤務条件その他の人事管理に関する苦情相談の一つとして相談に応じています。

 
Q 再任用職員として勤務するに当たって、どのような心構えが必要になりますか?

A

 再任用職員の業務は、定年前職員の業務と同質のものですが、実際に就任するポストは、退職前のものから変わることが一般的です。多くの場合、退職前に管理職であった職員でも再任用時には一般職員となり、退職前と上下関係が逆転することもありますので、意識の切替えが重要になります。自らに期待される役割について、人事担当者や実際に配置された部署の責任者と共通認識を持つことが大切です。

 
Q 再任用された場合、医療保険や年金保険の取扱いはどのようになるのですか?

A

 フルタイム勤務職員は、医療保険及び年金保険について共済組合に加入します(※)。

 短時間勤務職員は、1週間の勤務時間及び1月間の勤務日数が、同種の業務に従事する通常の定年前の職員の勤務時間及び勤務日数の4分の3以上(以下「4分の3基準」という。)であるか、4分の3基準を満たさない場合であっても次の①から④までの要件(以下「4要件」という。)を全て満たす職員である場合には、健康保険(全国健康保険協会管掌)・厚生年金保険(第1号厚生年金被保険者)に加入し、これに該当しない場合には国民健康保険に加入することになります。

 

① 1週間の勤務時間が20時間以上であること
② 雇用期間が継続して1年以上見込まれること
③ 月額賃金が8.8万円以上(年収106万円以上)であること
④ 学生でないこと

 なお、国民健康保険に加入することとなる短時間勤務職員であっても、共済組合(短期給付)の継続加入を希望する場合には、一般の退職者と同様に、退職後2年間は、使用者負担分を含めた掛金を支払うことにより、任意継続組合員として継続加入することができます。

 それぞれの掛金額は、居住する市区町村や前年の収入等の条件により、一人一人異なった額となりますので、詳細については市役所等の担当窓口や各府省の共済担当にお問い合わせください(国民健康保険料は、前年の所得等により算定されるため、一般的に、再任用1年目は共済組合(短期給付)に継続加入する方が掛金の負担が少ないことが多いようです。)。

再任用の社会保険制度

 
Q 再任用された場合、年金支給開始年齢に達すれば、年金は支給されるのですか?

A

 フルタイム勤務職員は、共済組合に加入し、年金保険については第2号厚生年金被保険者となることから、年金額、現在の給与額、直近1年間の期末・勤勉手当等の額の状況により老齢厚生年金は全部又は一部が支給停止となる場合があり、退職共済年金(経過的職域加算額)は全額が支給停止されます。

 

 短時間勤務職員は、勤務時間・勤務日数が4分の3基準(Q5参照)を満たすか、4分の3基準を満たさない場合であっても4要件(Q5参照)を全て満たす職員である場合は、厚生年金保険に加入し第1号厚生年金被保険者となることから、年金額、現在の給与額、直近1年間の期末・勤勉手当等の額の状況により老齢厚生年金は全部又は一部が支給停止となる場合がありますが、退職共済年金(経過的職域加算額)は共済組合に加入しないことから全額が支給されます。また、4分の3基準を満たさず、かつ、4要件のいずれか一つでも満たさない場合は、共済組合及び厚生年金保険には加入しないことから、年金の支給停止の措置は受けません。

            

 これら再任用職員として在職中に支給される老齢厚生年金額については、年金保険への加入期間、年金額、給与等の条件によって一人一人異なった額となります。制度の詳細やご自身の年金試算額を知りたい場合には、各府省の共済担当又は国家公務員共済組合連合会にお問い合わせください。

 

年金支給開始年齢到達時の年収試算の例

(平成29年度に勤続38年で定年退職。定年退職時は、行(一)5級、地域手当非支給地勤務。定年退職時までの平均標準報酬月額は31万円、平均標準報酬額は61万円。再任用時は、行(一)3級、地域手当非支給地を想定)

                                               (万円)

フルタイム勤務
(第2号厚生年金被保険者)
俸給及び期末・勤勉手当 366  
年金(一部支給停止) 42  
合計 408  
週31時間勤務
(第1号厚生年金被保険者)
俸給及び期末・勤勉手当 293  
年金(一部支給停止) 101  
合計 394  
週19時間22分30秒勤務
(年金保険加入なし)
俸給及び期末・勤勉手当 183  
年金(支給停止なし) 143  
合計 326  

(注) 上記は、一例であり、大まかな目安を示すために簡易に試算したものですので、実際の額と誤差があります。なお、加給年金はないものと仮定して計算しています。

 

※ 被用者年金制度の一元化により、職域加算額は廃止されましたが、平成27年9月30日までの共済組合員期間を有する者については、老齢厚生年金と併せて、上記組合員期間に応じた「経過的職員加算額」が退職共済年金として支給されます。また、平成27年10月1日以降の共済組合員期間を有する者については、65歳から当該組合員期間に応じた「退職等年金給付」が支給されます。


 
Q 再任用された場合、雇用保険に加入することになるのですか?

A

 再任用職員には、再任用職員として退職する際の退職手当は支給されないことから、雇用保険制度が適用されます。雇用保険の加入要件を満たす再任用職員は、次のとおりです。
○ フルタイム勤務職員
○ 短時間勤務職員のうち、31日以上引き続いて雇用される見込みであり、1週間当たりの勤務時間が20時間以上である者

 
Q 再任用職員と定員との関係はどのようになっているのですか?

A

 フルタイム勤務職員は、定年前の常勤職員と同様、「恒常的に置く必要がある職に充てるべき常勤の職員」として、総定員法の定員規制の対象とされています。

 

他方、短時間勤務職員については、定員規制の対象ではありませんが、別途定数を管理するとされ、その導入により軽減される常勤職員の業務量に見合う定員を削減することが基本とされています。

 
Q 短時間勤務職員についても、兼業規制が適用されるのですか?

A

短時間勤務職員は、勤務時間は短いものの定年前の常勤職員が行っている業務と同質の業務を担当するものであり、他の非常勤職員とは性格を異にするものです。フルタイム勤務、短時間勤務を問わず、再任用職員に関しても定年前の職員と同様に兼業規制が適用されます。

 

なお、国家公務員法上の兼業規制は、職務専念義務、職務の公正な執行の確保等の観点から設けられているものであり、これらを損ねるおそれがないとして、兼業が許可される場合があります(詳細については、各府省の服務担当にご相談ください。)。

 
Q10 短時間勤務職員の勤務時間は、週15時間30分から31時間までの範囲内であれば、1週間ごとに勤務時間数が異なるような割振りとすることも可能ですか?

A

短時間勤務職員の勤務時間は、1週間当たり15時間30分から31時間までの範囲内であれば業務の事情等に応じて柔軟に割り振ることができ、1週間ごとに勤務時間数が異なるような割振りとすることも可能です。

 

たとえば、1日7時間45分の勤務時間を第1週目は月・水・金曜日、第2週目は火・木曜日というように割り振ることや、交替制勤務による割振りを行うことも可能となっています。

 
Q11 交替制勤務官署においても、短時間勤務を選択することは可能ですか?

A

交替制勤務官署においても、各省各庁の長の判断により、再任用短時間勤務職員として勤務することは可能です。ただし、交替制勤務官署に在職する職員の勤務時間の割振りは、それぞれの官署における公務運営上の必要性に基づいてなされるものであり、再任用短時間勤務職員を勤務ローテーションに組み込むかは各省各庁の長が判断することになりますので、詳細については、各府省の勤務時間担当にご相談ください。なお、交替制勤務の職場であっても、日勤に固定したり、一昼夜勤務と日勤を組み合わせるなど、1回当たりの勤務時間は常勤職員と同様にすることで、勤務を細切れにすることなく短時間勤務を設定したりする例があります。また、子どもがいる若手職員が土日に家族と過ごせるよう、短時間勤務職員の協力を得て、短時間勤務職員の勤務時間を土日中心に割り振っている例もあります。

 
Q12 再任用職員についても、フレックスタイム制が適用されるのですか?

A

再任用職員を含む原則として全ての職員にフレックスタイム制が適用されます。コアタイム時間帯等、具体的な割振りの基準については各省各庁の長が定めることとされています。
なお、短時間勤務職員に7時間45分未満の勤務時間を割り振る日については、公務の運営に必要と認められる範囲内において、割振り基準のうち、1日の最短勤務時間数及びコアタイムの基準にはよらないことができるとされています(詳細については、各府省の勤務時間担当にご相談ください。)。

 
Q13 職員への周知方法、意向の把握方法、聴取事項はどのようになっているのですか?

Answer

 各府省の事情により異なりますが、おおよそ次のとおりとなっています。

1 周知方法
 説明会の開催、パンフレットの配布、LANへの掲示等により職員へ周知されています。

2 意向の把握方法
 再任用に関する職員の希望動向の把握を的確に行い、再任用に向けての計画を立て、必要に応じ予算・定員要求などの措置を行う必要があることから、多くの府省が人事に関する意向調査時や定年退職日通知の際に、あるいは別途の調査時に再任用対象者から書面を提出させて把握し、面談を行い、希望の詳細について確認を行っています。

 3 聴取事項
 再任用についての勤務地・勤務官署、職務内容、勤務形態などの事項について希望を把握しているほか、健康状態などを確認しています。
 
           
Q14 定年退職職員等への周知の内容はどのようなものがありますか?

A

 再任用職員の選考方法、給与・勤務時間等の勤務条件など再任用制度の内容のほか、退職手当、年金、再任用給与と年金との調整等については、定年退職職員等が再任用を希望する際の重要な判断材料となりますので併せて提供することが適当です。

 

 また、再任用制度について、定年退職職員等の理解を得るため、定年退職職員等からの再任用制度に関する照会等に対し、適時・適切に対応するよう努める必要があります。             

 
                                     
Q15 再任用の任期の更新はどのように行えばよいのですか?

A

 再任用の任期は、1年を超えない範囲内で更新することが可能となっています。任期の更新は、更新直前の任期における勤務実績が良好である場合に行うことができますが、任期満了に伴い本来退職するところを、任命権者の行為によって職員としての身分を引き続き存続させる効果をもつものであることから、あらかじめ職員の同意が必要となります。職員の同意は書面によって得るものとされていますが、必ずしも同意書という形式にこだわらず、更新前の適切な時期に行う書面による意向調査等、何らかの形で職員が任期の更新を希望する旨を確認することで足りるものとされています。

 

 また、任期の更新は、更新前の任期の満了日の日付で人事異動通知書を交付して行います。

 

 なお、任期の更新とは、任期の更新前と同一の官職及び勤務条件の下で勤務時間のみを延長するものと解されています。したがって、官職の異動等を伴う場合には、その異動等について別途人事異動の発令が必要となります。