特集記事02 | 先輩に聞いてみた ~仕事と育児の両立体験記~
令和3年3月作成
Nさん:1年目男性職員
何となく「育休」の響きに憧れている
Sさん:6年目男性職員
昨秋に第一子が生まれ、育児休業等を積極的に活用
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Sさん、今日はお忙しいところありがとうございます。最近、男性の育児参加について、よく報道で取り上げられており、実際に育児休業等を取得したSさんのお話を伺えるのをとても楽しみにしていました。
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こちらこそ今日はよろしくお願いします。仕事で休暇制度を担当しているので、制度を簡単に紹介しつつ、自分の経験をお話できればいいなと思っています。
Q1 お子さんが生まれるまでについて
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では早速お伺いいたします。まず、「育休」と聞くとお子さんが生まれた後のことに目が行きがちだと思うのですが、お子さんが生まれる前は仕事と家庭をどのように両立されていたのでしょうか?
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いい質問ですね。自由な時間を作りたいとき、真っ先に年次休暇(いわゆる有給休暇)が思い浮かびますが、意外と便利なのがフレックスタイム制です!これは、総勤務時間数を変えずに、日ごとの勤務時間数や勤務時間帯を変更できる制度なんですよ。この制度は、原則として全ての職員が利用することができるんです。人事院でも多くの職員に活用されている印象がありますね。
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実は僕も結構活用しています(笑) 僕は基本的に夕方の時間を有効活用したいので、朝早く出勤して、早めに帰宅するようにしています。Sさんはお子さんが生まれるに当たって、どのようにフレックスタイム制を活用されていましたか?
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例えば、妊婦検診の日は勤務時間を短くし、その分は他の日に長めに働くことで、妊婦健診に付き添う時間を確保できました。また、午前中は余裕があり、午後から会議等で超過勤務(いわゆる残業)が予想される日には、出勤時間を遅らせることで、午前中のうちに家事をすることができ、超過勤務も減らすことができました!
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ご自身の仕事のスケジュールとにらめっこしながら、勤務時間を工夫されていたんですね!
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ほかにも、国家公務員は1時間単位で年次休暇を使用できるので、終業前に1時間の休暇を使用して、つわりで動けない妻のために買い物に行くこともありましたよ。
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1時間単位の休暇もとても便利ですよね。これらの制度を活用することで、柔軟に勤務時間をアレンジできるんですね!
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ちなみに、令和元年の人事院の年次休暇の平均使用日数は16.2日であり、国家公務員全体(14.9日)、民間(10.1日)と比べても休暇を使用しやすい環境が整っています。
Q2 お子さんが生まれた直後
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続いて、お子さんが生まれるときに利用された制度を教えてください。
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妻の出産に際する特別休暇(有給の休暇)である、配偶者出産休暇(最長2日)と育児参加休暇(最長5日)を合わせて7日間使用しました。残念ながら、私はコロナの影響で出産に立ち会うことはできませんでしたが、子どもが生まれた直後はほかにもやることがたくさんあるんですよ。
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そうなんですね。子どもが生まれた直後のことはあまり考えたことがなかったのですが、具体的にはどのようなことがありましたか?
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なかなか出産直後のことまでは頭が回らないですよね(笑)実際は、役所への届出や退院の付き添い、おむつ替えや沐浴等の子どもの世話を学ぶなど、やることがたくさんあって時間がいくらあっても足りなかったので、年次休暇とは別にこれらの休暇があったことは大変心強かったです!
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育児休業はどれくらい取得されましたか?
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配偶者出産休暇と育児参加休暇に続けて、育児のためにまとまった時間を確保したかったので、育児休業を1か月間取得して、妻の実家に里帰りしました。最初は、里帰りで人手は足りているはずなのに、私も育児休業を取得する意味があるのだろうかと思っていました。実際に、仕事を忘れて毎日子どもと一緒に過ごすうちに、父親としての自覚が芽生え、子どもの世話のスキルが身についていくのが実感できました。
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仕事と育児を同時並行させることだけが必ずしも両立ではなくて、一度立ち止まってライフステージにおける大切な瞬間を見つめていくことも両立させる秘訣かもしれないですね。
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そうですね!やはり、驚くべきスピードで成長していく我が子のかわいい姿を目に焼き付けることができて、育児休業を取得してよかったと思っています。ちなみに、民間の場合は原則として子どもが1歳になるまで育児休業を取得できますが、国家公務員の場合は、子どもが3歳になるまで取得できますよ。
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そうなんですね。民間と国家公務員でそのような違いがあることは初耳です!
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制度上、妻の産後期間に育児休業を開始し、なおかつ終了すると、再度育児休業を取得することができるので、今後の予定としては、 4月の保育園の慣らし保育に合わせて再度取得しようと考えています。
Q3 周りのサポート体制について&メッセージ
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ここまで、Sさんが様々な制度を活用しながら、仕事と家庭を両立されているお話をお伺いしてきましたが、休暇や休業制度を利用することに迷いや悩みはありましたか?
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迷いがなかったといえば嘘になります。実際、自分が抜けた分の仕事は誰かがすることになるわけですし。それでも、上司をはじめとした皆さんが、「育児休業は当然とるんだよね?」、「育児休業は絶対とった方がいいよ。」と後押ししてくださったため、私は安心して制度を利用できました。
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職場の周囲の皆さんのサポートがあるからこそ、Sさんも気兼ねなく、様々な制度を利用できたんですね!
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やはり国家公務員一人ひとりの生活を支える人事院だからこそ、これらの制度の認知度も比較的高いと思いますし、これまでの利用実績も豊富にあり、育児休業は当然取得するものだという職場の雰囲気があることも一因かもしれません。
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なるほど。それなら、安心ですね。ところで、子どもが生まれたことで、仕事への向き合い方に変化はありましたか?
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できるだけ超過勤務をしなくて済むように、今まで以上に仕事の優先順位やスケジュールを意識するようになりましたね。我が子をお風呂にいれるという重大なミッションを果たすために(笑)!
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子どもの世話のスキルだけでなく、仕事のスキルも上がったということですね!
では、最後にこれから人事院で働きたいと考えている皆さんに一言お願いします。 -
人事院は、出産や育児だけでなく、介護や病気等、職員の事情にもとても理解がある職場です。私自身、今回職場の皆さんにたくさん助けていただいたので、いつか自分の周りで悩んでいる人がいたら、ぜひ力になりたいと思っています。
また、人事院は、公務員にとって働きやすい職場となるよう、勤務時間や休暇を中心とする各種制度の整備を行っています。誰もが気兼ねなく必要なときに必要な制度を活用できるよう、人事院で働きたいと考えている皆さんと一緒に、各種制度や職場環境をよりよくしていけたら嬉しいです。 -
僕も、Sさんの経験談を伺って、人事院なら安心して育児休業等を取得できそうだと思いました。また、人事院の一員として、公務員が安心して働けるような職場環境づくりを頑張りたいと思います。本日は本当にありがとうございました!
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特集記事03
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「ホントのところ、人事院ってどんな雰囲気の職場なんですか?」
1年目職員のNさんが、同じ課で出向者として人事院で働いているOさんに、突撃インタビューしてみました!