概要

研修所全景写真

公務員研修所の目的は、国民全体の奉仕者たる幹部公務員の養成です。具体的には、「幹部公務員の候補者に対する研修」と「すでに幹部となった公務員に対する研修」に大別されます。

行政は、業務を組織的に行っています。したがって、幹部が行政の善し悪しを決定づけるものといっても過言ではありません。そのため、幹部としての心構え、志や資質・能力等を磨く必要があり、公務員研修所では、そのための研修を実施しています。

現在、毎年約3,000人の方々が受講しています。

行政運営の中核となることが期待されている職員が、現実に中核を担い得べき人格、能力、識見を備えることができるかどうかは、もとより本人の研鑽に負うものと思いますが、私たち公務員研修所のスタッフは行政研修の受講がその一助になり得るよう、充実したカリキュラムの提供に努めています。

 

行政研修の目的の説明図

 

目指すもの

〈国民全体の奉仕者としての使命感の向上〉
公務員が国民全体の奉仕者として、公のために業務を遂行するためには、何よりも、まず内心の問題として、公のために誠心誠意尽くす心、つまり志や使命感が必要です。研修では、この国民全体の奉仕者としての使命感の向上を目指しています。こうした志や使命感は、具体的に職務を遂行するに当たってのモチベーションの向上にもなくてはならないものです。

〈資質・能力の向上〉
内面の使命感や志があるだけでは行政を動かすことは不可能です。つまりスキルとして、適確な職務遂行のベースとなる、広い視野や柔軟な発想など国民の視点に立つために求められる資質・能力の向上が必要であり、そのための研修を目指しています。

〈研修員間の相互理解・信頼関係の醸成〉
「使命感」と「使命を達成する上で必要なスキル」があっても不十分です。すなわち、行政のボーダレス化、複雑化が進み、各府省が共同してやらなければならない業務が急増しているとともに、多数の人で構成される組織の内部では分業体制がとられており、各人が分担しながら共同で仕事をすることとなっています。このように、密接に連携し合って仕事をする場合には、お互いの人間関係が非常に重要になる訳で、公務員同士のよい人間関係が業務を適確に行うためのキーになると言っても過言ではありません。つまり、公務員がお互いに信頼しあってこそ、お互いに十分な協力をすることができ、国益のための業務を遂行できるのです。幹部職員にとっては、このことは一層重要です。

効用

上記の目的、目指すものに沿って公務員研修所の研修が行われることにより、高い倫理観に基づいた国民全体の奉仕者としての使命感の向上、広い視野や柔軟な発想など国民の視点に立つために求められる資質・能力の向上が図られるとともに、国家公務員として協力して施策を行うための相互理解・信頼関係の醸成が図られることになります。 このように団結力に富み、高い志とスキルをもった公務員が育成されるので、国民の目線にたった国民のための行政の展開が可能となり、またセクショナリズムの弊害も排除できることとなるのです。

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