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国税庁関東信越国税局課税第二部
鑑定官室鑑定官
総合職(農業科学・水産)
2015年 国税庁課税部鑑定企画官付
2015年 国税庁広島国税局課税第二部鑑定官室
2017年 国税庁課税部鑑定企画官付実査官
2018年 国税庁課税部鑑定企画官付
(ワイン添加物担当)
2019年 内閣官房番号制度推進室
(システム担当参事官)主査
2020年 現職
※職員の所属(役職)は、原稿執筆時のものを記載しています。
お酒の新たな魅力の創造にともに挑戦する。
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◇ 国家公務員になろうと思ったきっかけ |
院卒でないと理系のバックグラウンドが直接生きる仕事というのが当時なかなか見当たらなかった中で、技術系国家公務員であれば、大卒であっても、大学での学びが仕事に生かせそうだと感じたのがきっかけです。
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◇ 記憶に残っている業務 |
ひとつはテキストマイニングというデータサイエンスの手法を用いた日本ワインに関する論文執筆で、酒類業界では目新しい手法で日本ワインの特徴を定量的に示すことができました。もうひとつは、白麹という本来焼酎の製造に使用される原料を日本酒の製造に適用した新商品開発支援を行ったことです。杜氏と呼ばれる日本酒の製造責任者とともに技術的検討を何度も重ね、新しいコンセプトの日本酒がこの世に生まれ出た瞬間の喜びはひとしおでした。
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◇ 日々の仕事 |
鑑定官の仕事は多岐に渡ります。課税や表示の判定のための酒類の分析・鑑定、酒類の輸出やブランド化を推進するための技術的な支援や調査・研究開発、酒質の制御と向上を主眼とした酒類製造技術の研鑽の場である酒類鑑評会の企画・開催やその審査など「お酒に関することなら何でも」幅広く仕事をしています。室内の分析機器で分析を行うこともあれば、酒類製造場に臨場することもあるなど、自分で手を動かすことが多いです。
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◇ 仕事の面白み、やり甲斐 |
鑑定官の仕事は、単に研究職でも、単に技術職でもない、レギュラトリーサイエンスに立脚し、酒類業界の課題をコンセプチュアルな部分から掘り下げ、個々の技術的課題まで落とし込みながら、自らの手で解決に導く、大変やりがいのある仕事です。また、比較的フラットな職場で個々人の裁量が大きいので、自分の想いや工夫、頑張り次第で新たに付加価値の高い仕事を創り出すことができるというのも、大きな魅力です。
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◇ テレワークの経験 |
国税局鑑定官室の場合、分析は職場で行う必要がありますが、資料作成や調査・研究開発事務のデータ集計、加工などは全てテレワークで可能であるため、私も週1~3日はテレワークをしています。未就学児の子どもが2人いるので、送り迎えや夕食の支度など、テレワークの際は終業後シームレスに家庭生活に戻れるため、大変助かっています。
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◇ ある1日のスケジュール |
09:00 登庁
09:30 清酒製造者との共同研究で白麹の水分分析
11:00 管内都道府県職員・酒造組合員とのオンライン打合せ
12:15 昼食(庁舎内のそば屋でいつもの特盛を注文)
13:00 ビール製造者向けの研究会に関する資料作成
15:00 この日の分の白麹の水分分析終了
16:00 翌日の白麹の酵素力価分析のためのバッファー調整
17:15 退庁
18:10 帰宅 夕食の支度(この日は青椒肉絲と中華スープ)
20:00 子ども2人をお風呂に入れ、翌日の保育園の準備
21:00 子ども達は就寝
21:30 妻と晩酌(お酒を飲むのは私だけですが)
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