2024年度版技術系ガイド 

文部科学省
技術系職員の活躍貢献     職員紹介

  文部科学省では、事務系・技術系を問わず、教育・科学技術・スポーツ・文化といった広範な分野の業務を扱います。中でも技術系職員が中心となる科学技術分野では、多様な学術・基礎研究への支援や、そこから生まれた成果の社会実装に向けた取組、国単位の大きなプロジェクトの推進に加えて、これらを支える人材の育成や産学の組織的連携、国際連携等の横ぐしの政策立案を行います。
 日進月歩の科学技術・学術が生み出す社会変革やイノベーションは、我々の生活を豊かにするとともに、ときにリスクを生み出すこともあります。文部科学省の技術系職員には、こうした最先端の研究開発や社会動向へのアンテナを高く保ちつつ、予算・法令・税制等のツールを総動員しながら、深い洞察と課題解決力によって豊かな国づくりに向けた政策を立案する役割が求められています。

 
 

 宇宙輸送の推進

 宇宙輸送に関する国際的な競争が激化するなか、国の基幹ロケットの抜本的な低コスト化や、民間企業が主体となったロケットの打上げ等を推進しています。(画像は基幹ロケットの打上げ(©JAXA))
 


 衛星の開発とデータ利用

 地球観測、通信といった目的別・最新鋭の人工衛星の打上げや利活用による、地球環境保全に関する我が国の国際的プレゼンスの向上や、防災・減災、都市開発や高速通信ネットワークの構築等を通じて、「豊かな生活」の実現を推進しています。(画像は衛星全球降水マップの作成イメージ(©JAXA))
 


 スペースデブリへの対策

 軌道上のスペースデブリ(宇宙ゴミ)は、年々増加の一途をたどっており、将来的には人類の宇宙活動の妨げになると予想されます。世界初の大型デブリ除去等の技術実証の達成等に向けた支援など、デブリを「視る」「減らす」「除去する」ための取組を推進しています。(画像はスペースデブリのイメージ(©JAXA))
 


 大学の研究力強化に向けた取組

 世界と伍する研究大学の実現に必要な研究基盤の構築への支援(いわゆる大学ファンド)と合わせて、地域の中核・特色ある研究大学による魅力ある拠点形成を支援することで、日本全体の研究力発展を牽引するシステムを構築するための取組を進めています。
 


 科学技術・イノベーション白書

 文部科学省では、科学技術・イノベーション基本法に基づき、政府が科学技術・イノベーション創出の振興に関して講じた施策を報告するものとして、毎年度「科学技術・イノベーション白書」を公表しています。年度ごとの話題を特集する第1部、年次報告である第2部の二部構成となっており、最新の令和5年度版では、特集として「地域から始まる科学技術・イノベーション」について取り上げています。
 


 博士人材の採用と活躍

 文部科学省の技術系職員では、幅広い分野における博士人材の採用や活躍を積極的に進めており、採用者に占める博士号取得者の割合は増加傾向にあります。
 


 若手職員による現場関係者との意見交換

 文部科学省では、若手職員による所属部局にとらわれない自由な政策立案や、これに向けた大学院生、研究者といった現場関係者との意見交換が活発に行われています。
 
    

 

職員紹介

 
池田 宗太郎

文部科学省研究開発局宇宙開発利用課課長補佐

総合職試験(化学・生物・薬学)
 
2018年 文部科学省科学技術・学術政策局政策課
2019年 文部科学省研究振興局基礎研究振興課基礎研究推進室
2021年 文部科学省高等教育局大学振興課大学改革推進室
2023年 現職

※職員の所属(役職)は、原稿執筆時のものを記載しています。

主語が「私」から「国」となるとき

 
 
◇ 国家公務員になろうと思ったきっかけ
 「人」を中心に据えた政策や、教育と研究の双方に関心が高かったこと。また、長い人生のたった20数年で自分の生き様を決めたくはないと思い、自分自身の興味や活躍の場の選択肢をできるだけ広く維持できる職種を希望しました。
 
◇ 記憶に残っている業務
 2年目で担当した基礎研究支援の政策では、データ分析や大勢の研究者等との意見交換を通じた新たな事業設計を経験し、大学院での経験が活かされたとともに、アイデアが実装されていくやりがいを感じました。5年目では大学や高専における学部再編等を加速する制度の設計に携わり、研究支援とはまた違った「組織」や「社会構造」を動かすダイナミックな視点が印象的でした。現在は宇宙開発に関する企画・立案に携わっており、壮大なスケールの政策をどうデザインするかといった点で面白さを感じています。
 
◇ 日々の仕事
 制度設計を行うための折衝、国会対応、出張、関連業界との勉強会、所管法人との打合せ、データ収集と分析、他省庁との意見交換・調整など
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐
 1人1人に任せられている業務の範囲が広く、アイデアと工夫次第で自分の想いや熱意を政策として形にできる可能性が与えられていることが、大きなやり甲斐の一つです。限られた期間の中で、突き詰めれば突き詰めるほど良い政策に繋がることが面白いと感じています。
 
◇ テレワークの経験
 業務上差し支えのない範囲で実施しています。これまで通勤時間に当てていた時間を家事や休息に使えることが大きなメリットであるように思います。
  
◇ フレックス勤務の経験
 通勤の混雑時間帯を避けて、10:00からの出勤としています。
  
◇ ある1日のスケジュール
10:00 登庁後、メールの確認
11:00 他省庁との打合せ、資料作成
12:00 昼食(近場の飲食店でお弁当を購入)
13:00 政策立案に関連する課内での議論、意思決定
15:00 政府の会議に出席
17:00 会議内容のフィードバック
18:00 課内での打合せ、資料作成
20:30 退庁
21:30 帰宅後、夕食と読書
24:00 就寝

 



 
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