
営繕技官が世界各国で建てた在外公館施設(大使館等)
営繕技官は、世界中にある日本の在外公館施設(大使館・総領事館の事務所・公邸など)の新築や建替、大規模増改築、既存施設の保全・維持管理指導といった一連業務を行います。在外公館施設は相手国政府にとって「日本の顔」であり、営繕技官は、いわば日本外交の舞台を作る仕事をしています。
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現在、進捗中の大使館事務所増改築工事現場の様子。工事の品質の確保も重要な任務の一つです。
営繕技官は、海外勤務時には大使館等施設の建設プロジェクト等の監督職員という立場となります。施工図面の確認、プロジェクト進捗の管理や各種検査の立ち会い、資機材の選定など、建設現場での仕事は多岐にわたります。海外での工事では、施工方法や使用材料等、日本国内と比べて異なる点が多く、国による技術的な違いも理解しながら難易度の高い工事を進めていく必要があります。
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令和3年竣工の在ペルー日本国大使館事務所外観
営繕技官が携わった建設プロジェクトにより完成した大使館事務所。世界各国において大使館は日本外交の最前線であり、任国の政治・経済に関する交渉や情報収集、広報文化活動や領事事務など、様々な外交活動を行っています。
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在サウジアラビア日本国大使公邸(設計:(株)丹下健三・都市・建築設計研究所)
営繕技官が建設に携わった大使公邸。公邸は、外交の舞台として相手国政府関係者等を招いた会食やレセプションが行われますが、公館長の住居も兼ねているので、居住機能も有した施設です。
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在ギリシャ日本国大使館事務所施設。現地へ赴任して建設工事を管理します。
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外交通信の中核を担っている大臣官房情報通信課
いまや情報通信システムは外交活動に欠かせないツールです。我が国の外交情報は常に様々なサイバー攻撃の脅威にさらされており、情報通信技官は、機微な外交情報が外部に漏れることが無いよう、各在外公館との連携を始め、最新の技術を基に外交情報通信システムの強化を目的として日夜研究を行っています。
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サーバーで外交情報通信システムのメンテナンス
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在ザンビア日本国大使館でインマルサット衛星通信機器設置
在外公館事務所移転プロジェクトがあると、技術系職員は現地に出張し、通信事業者とともに旧事務所から新事務所へ外交情報通信システムの移設を行い、移設後に正常な通信ができるよう動作の確認を行います。また、移設作業の間も外務省本省との通信が途切れないよう、複数のバックアップ回線を準備しておく必要もあります。
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日本政府専用機搭乗のための事前訓練
我が国要人が外国を訪問する際、日本国政府専用機を使用しますが、実はこの機内にも外務省の通信機器が設置されていることをご存じでしょうか。情報通信技官は、事前の訓練を経た上で日本国政府専用機に搭乗し、移動中も国内外関係各所との連絡がとれるよう、通信機器の運用管理を行っています。
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日本で最も古い外交公電
外交通信の歴史は古く、「日本外交文書」に採録されている最も古い外交公電は明治5年4月9日三条太政大臣からワシントンの森少使宛に送られたものが残されています。外交公電にはその内容を秘匿にするため暗号化がなされており、セキュリティ対策の観点からも時代のニーズに合わせたシステム開発が進められています。
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