2025年度版技術系ガイド 

国土交通省
技術系職員の活躍貢献     職員紹介

 国民の命と暮らしを守ることが使命である国土交通省は、社会資本整備の推進、社会資本の老朽化対策、交通政策の推進、地域活性化の推進、心地よい生活空間の創生、競争力のある経済社会の構築等、多岐にわたる施策に取り組んでいます。 技術系職員は、より効果的で実効性のある施策立案・判断・業務遂行等に貢献しており本省における施策立案・制度設計、現場における計画・設計・施工・管理・運営等、幅広いフィールドで活躍しています。 また、令和6年能登半島地震では、TEC-FORCEとして、のべ25,000人・日を超える職員を被災地に派遣しており、多くの技術系職員が専門性を活かし被災地の早期復旧・復興に貢献しています。

 
 



 国土交通省非常災害対策本部会議

 令和6年能登半島地震の発災直後より非常体制を発令し、国土交通省防災センターにおいて被害状況等の情報収集、集約、提供を行いました。
 具体的には、国土交通省非常災害対策本部会議を開催し、北陸地方整備局、北陸信越運輸局及び現地対策本部等とテレビ会議を用いて被害状況や対応方針等を共有の上、被災自治体と緊密に連携しつつ初動対応を行いました。
 


 建設業者と連携した道路の緊急復旧(輪島市)

 能登自動車道や国道249号(石川県管理)、国道8号等で被災による通行止めが発生しました。そのため、石川県や自衛隊との連携のほか、地元を中心とした各建設業協会や(一社)日本建設業連合会の応援を受け、1月2日から、24時間体制で幹線道路の緊急復旧に着手し、発災翌日には七尾市から輪島市、珠洲市などへの通行を確保し、約2週間後の1月15日には約9割の道路が通行可能となりました。
 


 上下水道施設の復旧支援を市長へ説明(七尾市)

 石川県や富山県等6県38事業者で最大約13.6万戸の断水が発生しました。上下水道施設の早期復旧に向けて、全国の地方整備局等からTEC-FORCEを派遣し、自治体や関係団体等と連携して復旧の方針立案等を含めた上下水道一体となった支援を行い、被災地の復旧に貢献しました。
 
    

 

職員紹介

 
美野 智彦
国土交通省 北陸地方整備局・能登港湾空港復興推進室長

Ⅰ種(理工Ⅰ) 大卒
 
2012年  国土交通省採用 九州地方整備局 港湾空港部 港湾物流企画室
2014年  環境省 水・大気環境局 水環境課海洋環境室
2015年  同上 審査係長
2017年  国土交通省 港湾局 港湾経済課港湾物流戦略室 (併)港湾局国際コンテナ戦略港湾政策推進室 戦略港湾第一係長
2018年  同上 専門官
2019年  内閣府 沖縄総合事務局 開発建設部 空港整備課長 (併)那覇空港プロジェクト推進室長
2021年  国土交通省 航空局 航空ネットワーク部 空港計画課 課長補佐
2023年  北陸地方整備局 港湾空港部 計画企画官
2024年  現職

現場力をフル活用して地域に寄り添い支える国土づくりのプロフェッショナル

 
 
◇ 国家公務員になろうと思ったきっかけ
 大学で学んだ社会基盤工学と関係がある中で、幅広く色々なことを経験したいと考えていたので、港湾・空港・道路等のインフラについて政策立案や計画作りから工事完成まで、本省・整備局・事務所の様々な立場を、全国で経験できる国土交通省を目指しました。
 
◇ 学生時代の専攻と現在の仕事との関係
 学生時代と同じことを行ったり、学んだことをそのまま使って何かするという場面はほとんどなかったと思いますが、業務の中で専門的な議論をする際に、当時の専攻と近い分野でも関係ない分野でも、学生時代に学んだ専攻の基礎的な理解があることで、相場観がわかったり、感覚的に理解できることがあり、業務を進める上で間接的に役立っていると感じます。
 
◇ 記憶に残っている業務
 港湾局で、港湾のコンテナ物流に関する細かいオペレーションを現場で教えていただきながら、AI・IoT等最新技術を活用して如何に労働環境改善・効率化できるか試行錯誤したことは、新たな施策・取組にチャレンジする経験として印象に残っています。 また、沖縄に赴任した際に、那覇空港第2滑走路の完成・供用開始に関わり、1つの大プロジェクトの完成による感動や地域の方々の喜びを身近で感じることができたことは、非常に貴重な経験でした。
 
◇ 日々の仕事
 現在、能登半島地震で被災した8港湾・2港湾海岸・1空港の復旧・復興を担当しています。 少しでも早く施設が利用できるよう、応急復旧の作業短縮方法や短縮期間などについて、施工業者や当室担当者と打合せを行っています。 また、地元の自治体・事業者等と、本格復旧の方針に関する意向や議論の進め方に関する打合せや、整備局や本省への状況報告等の打合せも行っています。 関係する市長・町長や港湾利用者等に、工事の概要説明や状況報告等も行います。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐
 政策立案や予算獲得のために国全体を俯瞰することを経験できることや、細かい課題を一つ一つ解決して工事を進め、形(地図)に残るインフラを作ることもできることは、国家公務員(国土交通省)の仕事のやり甲斐だと思います。 本省・整備局・事務所のどこでも、どの役職でも、新たな学びがありますが、深く業務・物事を理解して専門性を持ちつつ、様々な立場の関係者に合わせてわかりやすく説明するために工夫することは、この仕事の面白みだと思います。
 
◇ テレワークの経験
 テレワークの際は、現状や課題・業務の進め方などについて、自分の考えを資料にまとめ・整理することを行いました。周りの同僚に確認などが不要な資料作成の場合、1人で集中できるため、作業が効率化すると感じました。 満員電車への乗車がなくなり、通勤時にストレスを感じないことや、業務終了後すぐにプライベートの時間に充てられることで、テレワークでない場合と比べて1日の疲労度や満足度が大きく違うと感じました。
  
◇ ある1日のスケジュール
  8:20 登庁
  8:30 会議前の当室担当者打合せ等
  9:00 会議へ移動
 10:00 地元の事業者等との会議
 11:30 会議終了、庁舎へ移動
 12:00 昼食(庁舎近くの食堂で)、昼食後現場へ移動
 13:30 現場確認・視察対応
 15:30 対応終了、庁舎へ移動
 16:00 当室担当者と打合せ等
 17:15 18:00まで残務整理
 19:30 一度帰宅後、ジムで運動、その後夕食等

 



 
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