外 務 省
国際社会における日本を支える

 激動する世界情勢のなか、世界各国で外交活動の拠点となるのが大使館や総領事館、政府代表部などの在外公館です。相手国にとって「日本の顔」とも言える在外公館施設の建築企画から竣工後のメンテナンスまで、建設プロジェクトの全てを担うプロデューサーとして、本省と在外公館との間でやりとりされる外交情報を24時間365日、安心、安全、確実に送受できるよう、より強固な情報通信システムの開発・管理を行い、巧妙化するサイバー攻撃から情報を守る専門家として、また、激変する国際情勢の中で、衛星画像をはじめとする画像情報を基に外務政策上の的確な判断を行う上で必要となる分析等を行う専門家として、技術系職員は我が国外交基盤の一端を担っています。

 
 

技術系職員の活躍・貢献

 
■営繕技官が世界各国で建てた在外公館施設(大使館等)

 営繕技官は、世界中にある日本の在外公館施設(大使館・総領事館の事務所・公邸など)の新築や建替、大規模増改築、既存施設の保全・維持管理指導といった一連の施設整備業務を行います。在外公館施設は相手国政府にとって「日本の顔」であり、営繕技官は、いわば日本外交の舞台を作る仕事をしています。

 

■大使館事務所増改築工事現場の様子。工事の品質の確保も重要な任務の一つです。
 営繕技官は、海外勤務時には大使館等施設の建設プロジェクトなどの監督職員という立場で仕事を行います。施工図面の確認、工事プロジェクトの進捗管理や各種検査の立ち会い、資機材の選定など、建設現場での仕事は多岐にわたります。海外での工事では、施工方法や使用材料など、日本国内と比べて異なる点が多く、国・地域による技術的な違いも理解しながら難易度の高い工事を進めていく必要があります。

 

■在コンゴ民主共和国日本国大使館 公邸
 営繕技官が建設に携わった大使公邸です。公邸では、外交の舞台として相手国政府関係者や他国大使館の館員などを招いた会食やレセプションが行われ、情報交換や関係構築がなされます。また、公館長の住居も兼ねており、居住機能も有した施設です。

■在スリランカ日本国大使館 事務所
 近年、大規模な改修及び増築を行いました。事務所は、その名の通り外務省の出先機関として、館員が業務を行う執務室を有します。同時に、在留邦人(現地にいらっしゃる日本人のみなさん)に対しては、有事の際の「最後の砦」として逃げ込む先を提供し、平時においては様々な領事サービスを提供しています。さらには、日本文化の広報活動・文化交流の場としての側面も有します。

■設計にかかる打ち合わせの様子
 外務省においては、新築や改修工事を行う際の設計についても対応を行っています。一部省庁を除き大規模な工事の設計・工事については国土交通省にて実施対応をいただいていますが、在外公館施設の工事については全て外務省にて対応を行っています。具体的な使われ方や現地特有の事情など、設計者と共に最適な設計を目指し打ち合わせを重ねています。

 

■外交通信の中核を担っている大臣官房情報システム総括課
 いまや情報通信システムは外交活動に欠かせないツールです。我が国の外交情報は常に様々なサイバー攻撃の脅威にさらされており、情報通信技官は、機微な外交情報が外部に漏れることが無いよう、各在外公館との連携を始め、最新の技術を基に外交情報通信システムの強化を目的として日夜研究を行っています。

 

■在外公館の通信担当業務(写真はフロアスイッチの確認作業)
 外務省の情報通信業務は、外務本省と世界各地の在外公館をつなぐ、外交活動の根幹を支える重要な仕事です。大使館や総領事館などの在外公館では、現地の最新情報や外交上の重要文書を正確かつ迅速に本省へ伝達するとともに、本省からの指示を確実に受信・処理します。写真のとおり通信環境の維持・管理も担い、外交の最前線を情報面から支えています。

■在ザンビア日本国大使館でインマルサット衛星通信機器設置
 在外公館事務所移転プロジェクトがあると、技術系職員は現地に出張し、通信事業者とともに旧事務所から新事務所へ外交情報通信システムの移設を行い、移設後に正常な通信ができるよう動作の確認を行います。また、移設作業の間も外務省本省との通信が途切れないよう、複数のバックアップ回線を準備しておく必要もあります。

 

■日本政府専用機搭乗のための事前訓練
 我が国要人が外国を訪問する際、日本国政府専用機を使用しますが、実はこの機内にも外務省の通信機器が設置されていることをご存じでしょうか。情報通信技官は、事前の訓練を経た上で日本国政府専用機に搭乗し、移動中も国内外関係各所との連絡がとれるよう、通信機器の運用管理を行っています。

■日本で最も古い外交公電
 外交通信の歴史は古く、「日本外交文書」に採録されている最も古い外交公電は明治5年4月9日三条太政大臣からワシントンの森少使宛に送られたものが残されています。外交公電にはその内容を秘匿にするため暗号化がなされており、セキュリティ対策の観点からも時代のニーズに合わせたシステム開発が進められています。

先輩職員に聞く

小杉 亮太

外務省大臣官房情報システム総括課・主査

学び続けることが、国を守る力になる
経歴
2012年 外務省採用 大臣官房情報通信課
2015年 語学研修
2016年 国際連合日本政府代表部三等書記官
2020年 在大韓民国日本国大使館二等書記官
2022年 外務省大臣官房情報通信課主査(2025年に情報システム総括課へ組織改編)
2026年 現職
採用年・採用試験(区分)
2012年採用 一般職試験(電気・電子・情報)大卒
国家公務員になろうと思ったきっかけ
 就職活動中に外務省の技術系採用枠を知ったことがきっかけです。学生時代に学んだ知識を活かせることに加え、公務員でありながら海外勤務ができ、国際的な視点や問題解決能力を持つ方々と共に働きたいという気持ちから志望しました。
学生時代の専攻と現在の仕事との関係
 電気電子工学を専攻し、研究室では電磁波について研究していました。粘り強く研究する姿勢を含めた学生時代に培った基礎知識は、実際の業務を通じてより実践的な応用力へと発展しており、日々成長を実感しています。
記憶に残っている業務
 海外勤務の経験が特に記憶に残っています。情報通信業務はもちろんですが、人数が限られる在外公館では、幅広い業務に携わる必要があります。また意思決定を求められる場面も多く、自ら考え、発言に責任を持つ意識が自然と身につきました。
日々の仕事
 国内では情報システムの構築・運用、在外公館では通信機器の保守や館員からの照会対応など、幅広い業務を経験してきました。現在は省内の情報セキュリティ対策推進業務に従事し、常に最新の技術・知識を吸収しながら実践的なスキルを磨いています。
仕事の面白み、やりがい
 情報通信分野の発展は日進月歩です。最新の技術や脅威情報を常に学び続ける環境は、飽きることがなく刺激的です。専門性を深めるたびに成長を実感でき、モチベーションを高く保てます。また自分自身が関与した業務が、国の情報セキュリティ対策強化に直結していると感じられることが、この仕事の最大のやりがいです。
 
テレワークの経験
 オンライン研修を受講する時、家族の事情で自宅で勤務したい時など、テレワークを活用しています。家族との食事や会話を楽しむことができ、気持ちもリフレッシュしますので、メリハリのある充実した日々を送ることができます。
フレックス勤務経験
 子供を学校へ送ってから出勤するため、通常は9時30分始業ですが、フレックスを利用して毎日9時から勤務しています。また子供が早く帰宅する日などは、テレワークも併用して7時から勤務し、早めに業務を終えるなど、柔軟な働き方ができています。
 
フレックス勤務 ある1日のスケジュール
テレワークも併用し、早朝から業務開始する日の例です
07:00自宅で業務開始 メール確認・返信
08:00子供の見送りのため短時間休憩
08:15情報セキュリティ関連資料確認・決裁
10:00Web会議参加
11:00資料作成
12:30昼食
13:00メール確認・返信
14:00Web会議参加
15:00班内業務の進捗確認・報告、業務整理、翌日の業務確認
15:30業務終了
15:45子供のお迎えへ行き、その後家族と過ごす
ある1日のスケジュール
09:00登庁 メール確認・返信
10:00打ち合わせ
11:00資料作成
12:30昼食
13:30メール確認・返信
14:00月次報告会
15:00情報セキュリティ関連資料確認・決裁
16:00班内業務の進捗確認・報告
17:00情報セキュリティに関する技術動向調査
17:30業務整理、翌日の業務確認
17:45退庁
19:00家族と過ごす

他府省の記事も見てみる
Back to top