国 税 庁
税務行政と酒類業を技術で支える

 国税庁の技術系職員は、「鑑定官」と呼ばれ、課税物件である酒類・揮発油類の分析・鑑定を通して適正かつ公平な国税の賦課の実現のため活躍しています。また、酒類製造者への技術的な指導や相談等の酒造技術の向上のための取組、酒類の安全性確保に関する取組を実施しています。
 その他、酒類産業振興のため、技術的な知見を活用し、国内産酒類の輸出促進に向けた取組等を行っています。鑑定官は、以上のミッションを遂行するため、酒類・ガソリンについて技術的知見を持つスペシャリストとして活躍しています。

 
 

技術系職員の活躍・貢献

 

■課税物件である酒類のアルコール分分析
 税務調査等で疑義のある酒類や揮発油について、鑑定官が分析・鑑定を行い、その性状を明らかにすることで、酒税及び揮発油税等の適正かつ公平な国税の賦課に貢献しています。


■鑑評会の開催
  各国税局では、酒造技術と酒類の品質の維持・向上等を目的に鑑評会を開催しています。酒類製造者が酒造技術の粋を凝らしたお酒を官能評価により審査し、優れた品質のお酒を製造した酒類製造者に賞を授与しています。また、酒類製造者の技術研鑽のため、酒類製造者向けに出品酒の品質評価を行う場を設けています。

 

■酒類製造者に対する技術相談
 酒類製造者の技術基盤向上のため、各国税局において酒類製造者に対して技術相談・技術指導を行っています。時代の変化を常に意識して、新しい技術的な知見や酒造技術をキャッチアップしながら製造現場に生かしていくことにより、伝統を踏まえつつ酒類の新しい価値を現場と共に作り上げています。

■コーデックス委員会への参加
 酒類の安全性確保のため、食品の成分等に関する国際規格を策定しているコーデックス委員会において、酒類に関係する規格等の策定に参画しています。最近では、果実酒等に使用できる食品添加物や、酒類に含まれる鉛の基準値に関する議論等に参画し、国際会議にも出席しています。

先輩職員に聞く

五明 美香子

国税庁 東京国税局鑑定指導室

酒類業界を支える科学の知
経歴
2017年 国税庁(技術系)採用 鑑定企画官付
2017年 大阪国税局 鑑定官室
2019年 留学(米バージニア工科大学)
2020年 現職
採用年・採用試験(区分)
2017年採用 総合職試験(工学)院卒
国家公務員になろうと思ったきっかけ
 博士課程に在籍していたため研究職に進む予定でしたが、理系の知識を生かしつつ、酒類製造者と直接言葉を交わしながら業界を支援することのできる国税庁技術系職員ならではの業務内容に魅力を感じ、志望しました。
学生時代の専攻と現在の仕事との関係
 学生時代は医療系と情報系に属する専攻であったため、国税庁技術系が担当する「お酒」と「ガソリン」について、専門知識がないことを承知の上で入庁しましたが、、その数年後に全国の国税局のデータを集計する際に、研究で得たプログラミングの知識が役立ちました。学生時代の経験は、思いがけない形で活かされることもあると実感しました。
記憶に残っている業務
 コロナ禍において、予定された出荷が困難となり意図せず長期貯蔵となったお酒に、食品安全上懸念となる物質が生成されていないか、全国の酒類製造者の希望に応じて分析しました。過去に例のない突発的な業務でしたが、迅速に分析を行って結果を酒類製造者にお返しすることができ、酒類製造者の安心に寄与できたと思います。
日々の仕事
 全国の鑑定官室では、市販酒類調査や鑑評会などの業務で酒類の分析を行っています。現在私が所属している鑑定指導室では、鑑定官室に配備されていない高度な分析機器により特定の分析項目の集約分析を行っています。また、有機JAS法の酒類への適用に対応して、残留農薬を分析する体制の構築も新たに行っています。
仕事の面白み、やりがい
 私は全国の鑑定官室で得られた酒類に関するデータを集計する業務を担当しています。各項目での数値の意味を考えつつ、データに誤りがないことを確認しながら集計値を計算していき、公表資料が国税庁ホームページで問題なく公開されたときには達成感と安堵を感じました。
テレワークの経験
 データ集計・資料作成など、分析室を使用しない業務をテレワークで進めています。フレックスタイム制を併用して、通勤に要する往復2時間半分をテレワークに充てることで、子育てと両立しながら作業時間を確保するように努めています。テレワークを利用する日が多いですが、希望により日帰りや宿泊を含む出張にも従事できています。
フレックス勤務経験
 共働きのため子の送迎をする必要があることと、家庭の事情により職場から離れて住んでいることから、テレワークとフレックスタイム制を活用しています。子供たちの心身も大切にするためのささやかな工夫として、子の送迎時間がテレワークの日でも出勤の日でも変動が生じないように勤務時間を調整しています。
ある1週間のスケジュール
月・水・金(8:15~16:45) 在宅勤務で、データ集計・資料作成等
火・木(9:30~15:30) 出勤して、分析・打合せ等

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