総務省
情報通信技術でよりよい社会に

 総務省は、我が国の成長分野のひとつである情報通信分野を所管し、通信・放送業界の監督のほか、サイバーセキュリティの確保や先端的な研究開発、ICTの利活用の推進などを行う「情報通信行政」を担っています。情報通信行政では、最先端の技術を踏まえた政策を企画立案していくことが求められ、理系のバックグラウンドが活きる行政分野です。
 情報通信分野は技術の進歩が速いため、新しい技術の発展を妨げないように取り組む一方で、利用者の保護や既存のシステムへの影響に配慮した対応が求められており、技術系職員が幅広く活躍している分野です。

 
 

技術系職員の活躍・貢献

 

■AI社会を支えるデジタルインフラの整備・海外展開
 2030年代のAI社会において、あらゆる産業や社会活動の基盤として低消費電力・低遅延・大容量なオール光ネットワーク等の次世代のデジタルインフラの実現が期待されています。
 総務省では、次世代のデジタルインフラの早期実現に向け、「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」等の施策を通じて、革新的な情報通信技術の研究開発・国際標準化・社会実装・海外展開を一体的に推進しています。

 

■世界無線通信会議(WRC)
 世界無線通信会議(WRC) は、国連の専門機関である国際電気通信連合がおよそ4年に1度開催している会合であり、電波利用の国際的なルール等について各国代表が集まり様々な議論が行われています。
 総務省では、2027年に開催予定のWRC-27で有意義な議論ができるよう、2026年7月にはアジア・太平洋地域のWRC準備会合であるAPG27-3を札幌で開催するなど、準備を進めています。

 

■日本に対するサイバー攻撃の様子(NICTによる観測)
 巧妙化・高度化するサイバー攻撃に対応し、政策立案を正しく行うためには、サイバー空間の情勢や攻撃者の動向を正確に読み解く必要があります。
 総務省は国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と連携し、世界的にも有数の規模を誇るサイバー攻撃観測網「NICTER(ニクター)」等の最先端の研究基盤を活用し、サイバー空間の情勢把握を進めています。

■無線LANの高度化
 次世代無線LAN技術に求められる高速通信、低遅延、広帯域といった条件を満たすものとしてSPモードがあり、国際的に導入が進んでいます。SPモードは、既存の無線システムとの共用を図るためAFCシステムへ接続されることにより屋内外での利用が可能となります。総務省では、SPモードやAFCシステムを含む無線LANの高度化に継続的に取り組んでおり、新たな周波数帯で無線LANを利用可能とするための検討や制度整備を進めています。

■AI(大規模言語モデル(LLM))の開発力強化
 2022年のChatGPTの登場以降、人間と遜色のない自然な文章の生成が可能なAIである「大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)」の開発競争が世界中で激化しています。総務省では、日本固有の知識に強みを持つ信頼できるAIの開発・活用の支援を目的とし、NICTにおけるAIの進化に対して柔軟かつ動的にAIの信頼性を評価する能動的評価基盤の研究開発・構築及び評価用データの整備、学習用データの整備・拡充及び我が国における民間企業等への提供等を通じて、AIの開発・商用化、エコシステム形成を促進しています。

 

■放送設備のIP化・クラウド化
 ICTの進展に伴い、放送分野においても、利便性向上、運用効率化及びコスト低減等の観点から、マスター設備(番組送出設備)を中心として、放送設備のIP化・クラウド化が進むと想定されます。
放送は、緊急災害時を含め、常に国民生活に必需な情報をあまねく届けるという高い公共性を持つことから安全・信頼性の確保が求められており、総務省では、放送設備のIP化・クラウド化に対応した安全信頼対策の検討及び制度整備に取り組んでいます。

 

■非地上系ネットワーク(NTN)
 陸・海・空・宇宙をつなぐインフラとして、非地上系ネットワーク(NTN)の導入・高度化が期待されています。NTNは離島、海上、山間部等を効率的にカバーし、携帯電話の基地局や光ファイバが未整備の地域に対しても通信サービスの提供が可能であり、自然災害等の非常時にも有用な通信手段です。
総務省では、NTNの導入・高度化に向けて、技術開発の推進や制度整備などに取り組んでいます。

■非常時事業者間ローミング
 携帯電話サービスは、国民生活や経済活動に不可欠なライフラインであり、災害発生時や通信障害等の非常時においても、継続的に通信サービスを利用できる環境を整備することが重要です。
 総務省では、非常時においても、携帯電話利用者が臨時に他の事業者のネットワークを利用する「非常時事業者間ローミング」の実現に向け、携帯電話事業者等との技術的な検討や関連する制度整備等に取り組んできました。令和8年4月1日より、国内携帯電話事業者各社は「JAPANローミング™」として「非常時事業者間ローミング」のサービスを開始しました。
※「JAPANローミング™」は一般社団法人電気通信事業者協会(TCA)による商標です。

先輩職員に聞く

濵口 智美

総務省 国際戦略局 技術政策課 課長補佐

情報通信の当たり前を、私たちが創る
経歴
2020年 総務省採用 総合通信基盤局電気通信事業部データ通信課
2022年 総務省情報流通行政局地域通信振興課 政策係長
2024年 総務省国際戦略局技術政策課 政策係長
2025年 現職
採用年・採用試験(区分)
2020年採用 総合職試験(農林科学・水産) 大卒
国家公務員になろうと思ったきっかけ
 地域の魅力と都会の豊かさ、双方の良さを活かし、全国どこでも、格差のない住みやすい地域にするために、情報通信技術の必要性を感じており、理想の実現に貢献できるのが情報通信や行政に携わる国家公務員だと考えたからです。
学生時代の専攻と現在の仕事との関係
 学生時代は農学を勉強していたので、大学で学んだ専門知識が総務省での業務に直結する場面は多くありませんが、情報通信分野は農業、工業、土木など様々な産業と関わりがあり、農学の知見が活きることもあります。
また、理系学生として培った論理的思考や文献・調査を読む力は日々の業務に役立っています。
記憶に残っている業務
 以前の部署で、日本の固定ブロードバンドサービスの通信量を集計・推計する仕事をしていました。当時の上司が「今後も通信量は爆発的に伸び続ける」という話をした時、本当だろうか…と疑問に思ったとこを覚えています。
あれから時間が経った今、通信量は右肩上がりに伸び続けており、情報通信の発展の速さをしみじみ感じています。
日々の仕事
 現職では、情報通信分野のスタートアップを対象とした支援施策と、エッジAIを活用した通信負荷の低減・地域課題解決のための実証施策を担当しています。入省以前は存在を知らなかった最先端技術と向き合いながら、予算要求から事業設計、公募・補助金執行に至るまで、様々な関係者と連携しながら業務を推進しています。
仕事の面白み、やりがい
 情報通信分野は、一世代前には夢物語であった技術が今や社会インフラの基盤を担うまでに発展するなど、目まぐるしい技術革新が続いています。それら最先端技術の振興・制度設計・国際標準化といった仕事を通じて、次世代の「当たり前」を創り、支えることができるのが、総務省の仕事の面白さの一つだと思います。
テレワークの経験
 週1回程度テレワークで業務をしています。また、帰宅した後に当日の残務を確認・作業したり、部下からの急ぎの確認依頼に対応するなど、テレワークは私にとって欠かせないものだと感じています。総務省では、組織としてテレワークを推進していることもあり、誰でもテレワークしやすい環境が整っていると思います。
フレックス勤務経験
 子供の送迎の関係で、月・水・金はフレックス(早出)勤務をしています。ワークライフバランスの観点だけでなく、人の少ない早朝に出勤することで、集中して資料作成や照会対応等の作業ができ、業務効率化にも役立つと感じています。
フレックス勤務 ある1週間のスケジュール
月(8:15~17:00) 資料作成を切り上げ、定時退庁し子供のお迎え
火(9:30~18:15) 急ぎの照会が入り19:30まで残務整理
水(8:15~17:00) 同僚の登庁前に資料完成、事業者と調整
木(9:30~18:15) 早めに帰宅し、家族そろって夜ご飯
金(8:15~17:00) 退勤後、部下からの確認依頼のため短時間テレワーク勤務
ある1日のスケジュール
09:30登庁
10:00事業者との打合せ
11:00調査研究の仕様書を作成
12:00昼食(同僚とランチ)
13:00他課との打合せ
16:00来年度予算の要求方針について上司に相談
18:45退庁
20:00早出勤務の夫と家事・子供と触れ合う時間

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