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近藤 弥生 |
中国四国防衛局 調達部 建築課 建築第4係
平成29年採用 一般職(建築) |
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◇ 学生時代の専攻分野は? |
建築工学
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◇ 志望動機は? |
学生時代に東日本大震災による長周期振動の低減を図るブレース構造について専攻しており、震災被害情報を集める中で、被災地復興支援に尽力する自衛官の姿が強く印象に残り、防衛省に興味を持ちました。
就職活動当時、防衛省に対しては「自衛官が体を張って国防を担う」とのイメージでしたが、調べていくにつれ技術系職員としての活動の場があることを知り、学生時代に学んだ「建築系の知識を通じわが国の安全保障を担う」ことに強く興味を惹かれ志望しました。
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◇ 採用後の経歴は? |
平成29年4月に中国・四国地区9県を管轄する「中国四国防衛局」に採用され、建築課に配属されました。
採用以降は管内の陸・海・空自衛隊や在日米軍の活動拠点となる「防衛施設」を建設する際の建築工事の監督官として、設計・調査・工事監理などに携わっています。
中でも防衛省特有の施設や旧軍時代の歴史的な木造建築物の整備には特別な知識も必要なため、周囲の協力も得ながら日々業務に就いています。
また、職場には女性も多く、和気あいあいとした雰囲気で業務をしています。
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◇ 日々の仕事の様子は? |
採用されてから現在まで、調達部建築課職員として主に四国や山口県に所在する自衛隊、在日米軍岩国基地内の「防衛施設」の建築工事の監督官として業務に従事しています。
施設の機能を十分に発揮させるため『こういった用途で使用する建物を建てる』という部隊側のニーズを基に、地質調査、設計、工事の監理を行い、日々、調査や設計会社・施工業者との打合せ及び建築工事に必要な資料の作成を行っています。
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◇ 専門性はどのように活かされていますか? |
「防衛施設」には民間の施設とは異なる防護性能や耐災害性能を有するものも多いですが、学生時代に専攻した建築基準法・構造・積算の専門的知識が基礎として役立っています。
ただ、もちろん建築工事だけでは建物としての機能を発揮しませんので、『建築系』としての専門性だけでなく、設備関係である機械系、電気・電子系や土木系も視野に入れていくことの必要性を入省後に感じています。
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◇ 仕事の面白み、やり甲斐は? |
日々過ごしている中で、防衛技官になっていなければ携わっていないであろう建築物がたくさんあります。
防衛省というと戦闘機や艦船などの防衛装備品が注目されがちですが、それら装備品を運用・整備・保管する施設や人があり、その機能を十分に発揮させるため、また、より良い環境を確保することが、安定した安全保障基盤の確保となることに業務のやり甲斐を感じています。
また、個人的な話になるのですが…各都道府県に特色があるように、各基地にも特色があります。
例えば基地の中に売店があるのですが…これが面白いのです。ぜひ防衛技官になって売店に足を運んでみてください!
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◇ 自己の成長を実感したエピソードは? |
入省して4年目になりますが、日々上司や先輩、同僚・後輩といった存在に助けられながら技術力向上を心掛けています。
チームとして仕事を動かしていく必要があると改めて認識してからは、周囲とのコミュニケーションをより一層心掛け、円滑に業務・工事を進め、完了・完成検査を受けた際に成長を感じる事ができました。
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◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は? |
個人だけで出来る仕事ではありせんので、施工業者との打ち合わせや、業務の調整等で平日は帰りが遅くなったりする場合もありますが、その分休日は遠出をしたり、釣り堀に足を運んでみたり、ウィンドウショッピングを楽しんでみたり…とメリハリを付けて日々を過ごしています。
地方防衛局での勤務となると、転勤先が全国の都市部になるので、色々な場所へ行けるのが楽しくなると思います。
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◇ 今後関わっていきたい政策課題などは? |
昨今、地震や豪雨など自然災害が増加している中で、災害発生時にも活動拠点として災害派遣活動の支援や計画を立てる事ができる、そんな防衛施設の整備工事に携わっていきたいと思っています。
そのためには、学生時代に学んだ建築工学の知識をもとに経験を通じ技術力を向上させることが必要と感じています。
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(令和3年3月) |