職 員 紹 介
  
         
安藤 直貴   兼成 未央   上野 貴史
   
気象庁 東京管区気象台気象防災部防災調査課 調査係   気象庁 大気海洋部予報課航空予報室空域予報班   気象庁 地震火山部火山監視課火山監視・警報センター
平成27年採用 一般職(物理)   平成21年採用 Ⅱ種(物理)   平成29年採用 総合職(数理科学・物理・地球科学)
  

  
安藤直貴
 
気象庁 東京管区気象台 気象防災部 防災調査課調査係
 
平成27年採用 一般職(物理)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
地球科学
 
◇ 志望動機は?
 子供の頃から天気に興味があり、学生時代には気象に関する研究を行いました。就職活動の際、好きな事で人々の役に立てる仕事をしたいと考え、気象観測・予報・研究等様々な業務を行い、国民のために仕事をする気象庁を志望しました。全国に勤務地があるため様々な経験ができると考えたことも、気象庁を志望した理由です。 
 
◇ 採用後の経歴は?
  採用後、まずは地方気象台に配属され、気象観測や予報補助を主な業務としながら、予報精度向上のための調査や小学校への出前講座等も行いました。その後、空港での観測・予報業務を経て、現在は地方気象台の調査研究支援や突風現象に関する調査等を行っています。
  
◇ 日々の仕事の様子は?
 普段は、各種調査や資料作成に利用するツールの保守や、地方気象台からの調査研究等に関する問い合わせに対応しつつ、自らも調査研究を行っています。また、竜巻などの突風が発生した際は、突風をもたらした現象の把握・公表のため優先的に調査します。この調査は地方気象台が中心となって行い、私は地方気象台のサポートや本庁との調整を行っています。  
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 学生時代に学んだ気象の知識は、観測・予報業務だけでなく、各種調査でも活かされています。現在取り組んでいる調査研究は学生時代の研究内容と関わっているため、培ってきた専門性を活かすことができ、その専門性をさらに深めることができていると感じています。
  
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 警報等の防災気象情報を適切に発表でき、利用者の方から直接感謝のお言葉を頂いた時にやり甲斐を感じました。防災・減災のために、より良い予報を発表し、適切な情報を伝えていきたいという気持ちが一層強くなりました。
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 全庁的に定時退庁日が設けられているなど、ワークライフバランスの向上を目指した取組が行われており、仕事と生活を両立しやすい環境が整っていると感じています。また、子供が生まれるにあたり育児休業を取得したいと申し出たところ、希望通り取得できるよう業務分担を調整していただき、非常に有難かったです。
 
 (令和2年10月)

  
兼成未央
 
気象庁 大気海洋部予報課航空予報室空域予報班
 
平成21年採用 Ⅱ種(物理)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
物性物理
 
◇ 志望動機は?
 小さい頃から空を見上げるのが好きだったため、中学生のとき富士山測候所をはじめとする測候所の存在を知ったことが、気象庁を目指したきっかけです。
 静岡県に住んでおり、地震や火山にも興味があったことから、気象庁の行っている防災をはじめとする様々な業務について知れば知るほど働いてみたいと考えるようになりました。国の業務に従事する技術系国家公務員であることも魅力のひとつでした。 
  
◇ 採用後の経歴は?
 採用後から今まで、航空気象に携わってきました。
 まずは中部航空地方気象台の観測課で航空気象観測や機器の点検を行いました。その後、静岡空港出張所で観測に加えて解説業務に携わり、東京航空地方気象台では東京国際空港及び周辺空港の予報業務を担当しました。現在は、航空予報室の空域予報班で空域の予報を担当しています。
 また、どの官署においても調査研究業務を行い、航空気象に関する理解を深めてきました。
◇ 日々の仕事の様子は?
 航空予報は、航空機の安全と効率的な運航にかかわる気象情報を提供する業務です。その中でも空域予報班は、日本付近や太平洋上の気象監視を行い、航空機の運航に大きな影響をもたらす気象などの現象に対する注意を喚起するために、シグメット情報(SIGMET)や国内悪天予想図などを発表しています。具体的には、福岡飛行情報区の空域を対象に、強い乱気流や着氷、雷電、台風、火山の噴煙等が観測または予想される場合、その現象の広さ、高度及び移動速度について、予想期間を示して発表しています。
  
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 公務員試験合格を目指して、大学は物理科学科を選択しました。試験の時は大いに役立ちましたが、入庁後に学生時代の専攻が直接活かされたことはあまりないように感じます。ただ、得られたデータをよく見て考える点は実験に通じるところがあります。
 気象の専門性は持ち合わせていませんでしたが、採用後の手厚い新人研修をはじめに、様々な研修・e-laning等を数多く受講させていただきました。加えて、先輩方の残した数々の資料や調査研究・事例解析があり、勉強には事欠かかない環境です。 
 
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 航空観測では合羽を着て雷雨の中走り回って観測したり、5人程度の小さな官署では機器の交換や点検にも主体的に携わったりと、それぞれの官署毎の特色や面白みがありました。
 特にやりがいがあったのは、東京航空地方気象台での予報業務です。東京国際空港は航空機の離着陸数が多いため、滑走路の運用に関わる気象現象について、より正確な予報を求められていました。管制官とのホットラインを通じて目先の予報を伝えるときは、非常に緊張しましたが、常に実況と予想資料を良く見て考えるため、学ぶことの多く、興味深い業務でした。
 また、航空路機上観測にて操縦室に搭乗させていただき、パイロットの方々が実際に気象情報を活用してくださっているのを見たときは感慨深かったです。
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 初めて気象観測報を発信したときは、定時報で特筆すべきこともなかったにもかかわらず、何回も確認してドキドキしながらボタンを押したことを覚えています。
 現在も、重要な気象情報や警報を発表するときは、正しい情報を提供できているか誤った情報を発信しないか緊張感をもって臨んでいますが、以前よりも冷静に判断できるようになったことが、成長した点だと考えます。
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 今までに2回、1年半近い育児休暇を取得させて頂き、職場の皆様には大変お世話になりました。ご迷惑をお掛けしてしまうにもかかわらず、様々なお心遣いと暖かい雰囲気で育児休暇へと送り出してくださって嬉しかったです。
 家族の協力と理解ある職場のおかげで、出産後も夜間勤務ありの交代制勤務を続けています。平日昼間に自由になる時間が多い勤務であることが子育てを行ううえで大きな利点となっており、こどもの習い事の送り迎えや学校・幼稚園の行事に参加しています。 
 
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 日々の気象現象と密接に関わり、自分で予報を組み立てて発表することができる業務にやりがいを感じています。今後も家族との時間を大切にしつつ、適切な気象情報の発信に努めていきたいです。
 
 (令和2年10月)

  
上野貴史
 
気象庁 地震火山部火山監視課火山監視・警報センター
 
平成29年採用 総合職(数理科学・物理・地球科学)
 
◇ 学生時代の専攻分野は?
地球科学
 
◇ 志望動機は?
 専攻分野の関係もあり、大学時代に自然災害の被災地に行く機会が多くありました。その中で、一般の方々まで広く災害の危険性をうまく伝えられれば、まだまだ被害を軽減することが出来るのではないかと感じ、自分も災害時によりわかりやすい情報提供していくことで社会に貢献していきたいと思い入庁を希望しました。 
  
◇ 採用後の経歴は?
  大学では地震火山を主に専攻していたので、面接時も地震火山部を希望し、採用後は地震火山部に配属されました。1年目は地震活動の監視と地震・津波情報の発表、2・3年目は地震火山部内の広報・普及啓発関連の取りまとめや防災イベントの企画運営と地震発生時の記者会見の対応、4年目は火山の監視と火山情報の発表に携わってきました。
 
◇ 日々の仕事の様子は?
 2・3年目は普段は刊行物の改訂の部内取りまとめをしたり、防災イベントの企画運営で外部の方に参加をお願いたりしていました。大きな地震が起きたときは記者会見を行うので、休日でも出勤して資料を作ったり会見室でサポートをしたりしていました。
 監視・情報発表をする部署では、5班が交代で24時間365日勤務し夜勤もあります。同じチームの人と一緒に業務を行いますが、地震や火山の活動などいつ起きるか分からないので常に緊張感をもって業務にあたっています。
 
◇ 専門性はどのように活かされていますか?
 地震や火山の活動を監視する上では、もちろん大学時代に学んだ地球科学の知識は役に立っています。一般の方に説明することもあるので、その際には科学的な背景を理解した上で、災害時に注意すべきことなどを説明してます。 
 
◇ 仕事の面白み、やり甲斐は?
 地震情報などは発表するとテレビでテロップが流れますし、情報を出したときや会見をした時など、自分の関わったものがニュースで取り上げられることは多く、社会に貢献できていると感じる瞬間だと思います。
 
◇ 自己の成長を実感したエピソードは? 
 自分が成長したなと実感することはあまりありませんが、自分の決めた地震の震源が官邸の記者会見で読み上げられていたのをニュースで見た時はびっくりしました。 
 
◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は?
 今は、交代制勤務なので平日が休みになることもあり、平日日中の人が少ない時に買い物などに行けるので生活との両立はしやすいです。デスクワークの部署でもいざとなれば出勤しないといけない分、何もない日は管理職が率先して早く帰りますし、自分も早めに帰ったり長めの休みを取って旅行に行ったりしていました。 
 
◇ 今後関わっていきたい政策課題などは?
 やはり情報や広報資料、ホームページなど一般の方の目線で見るとわかりにくいものも多いので、少しでもわかりやすい情報提供になるように、自分の知見を活かして改善していければと考えてます。
  (令和2年10月)

  
  
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