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小山 幸洋 |
法務省大臣官房施設課 設計担当・統括施設設計官
平成25年採用 総合職(工学) |
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◇ 学生時代の専攻分野は? |
工学部建築学科
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◇ 志望動機は? |
建築を担当する技官として施設整備に携わりたいと考えていたところ、説明会等で採用担当者の施設整備に対する情熱に惹かれるうちに、法務省施設の特殊性やその社会的な役割に気づき、法務省大臣官房施設課を志望しました。
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◇ 採用後の経歴は? |
大臣官房施設課に採用されてからの3年間は、建築設計担当の法務技官として、刑務所等の矯正施設の設計や、工事監理を担当しました。初めは、知識・経験も不足する中で業務を進めていくことに苦労もありましたが、設計した建物が完成した時には、大きな達成感を感じることができました。
以後、大臣官房秘書課で法務省の政策評価を、矯正局で刑務所や少年院等の改修工事や予算管理を、大臣官房施設課企画係で施設整備に関する企画立案等の様々な業務を行いました。
10年目の現在は、今までの業務経験を活かしながら、統括施設設計官という立場で、再度、刑務所等の矯正施設の設計・工事監理を担当しています。
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◇ 日々の仕事の様子は? |
限られた予算の中でも、より良い施設が整備できるよう、矯正施設の設計や、工事監理を行っています。
設計では、利用者の要望事項を伺いつつも、予算には限りがあるので全ての要望を満たせるわけではありませんが、技術的な知見を活かし、利用者が満足できる建物となるよう、計画を進めています。
工事監理では、工事受注者等と連絡・調整を行うことで、コスト・工程監理を徹底するよう、努めています。
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◇ 専門性はどのように活かされていますか? |
施設課では、法務省が所管する刑務所等の矯正施設や検察庁等の一般事務庁舎等の企画から、設計、工事そして改修等を含めた維持管理まで、一貫して施設の整備に携ることができます。建築職、電気職又は機械職として、工学的な知識・素養が求められることとなります。
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◇ 仕事の面白み、やり甲斐は? |
施設の設計から、完成までを見届けることができ、技術者としてのやり甲斐を感じることができる職場だと思います。
また、刑務所や拘置所等の矯正施設の設計を専門に行っているのは、日本では法務省大臣官房施設課だけです。刑務所等の矯正施設整備に興味を持っていただき、是非とも志望官庁の一つに加えていただきたいと思っています。
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◇ 自己の成長を実感したエピソードは? |
法務省施設課は他省庁に比べると小規模な技術系の集団ですが、その一方で、やる気さえあれば若いうちから、様々な業務経験を積むことができます。
初めは、先輩・上司に仕事を教わりながら業務を覚えることがメインです。しかし、入省2、3年目からは担当案件を任され、自ら主体的に業務を進めていくにつれ、「どうすれば業務が円滑に進められるか」を考えることが日常となり、省内担当者・設計事務所担当者・地方自治体等との間で発生する様々な問題に対する調整・解決能力が自然と身についていきます。
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◇ 仕事と生活(家庭、趣味、地域活動など)の両立は? |
施設課には地方出先機関等がありません。当然、省内の異動や、数年間の地方への出向等はありますが、省内での勤務がメインとなります。このような点を考えると、数年毎に全国転勤が必須な国家公務員の中では、生涯設計がしやすく、家庭と仕事の両立がしやすい職場ではないかと考えます。
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◇ 今後関わっていきたい政策課題などは? |
今後は、技官として技術的な専門性を持ちつつ、広い視野を持って、法務行政の礎となる施設整備に努めていきたいと考えています。また、日本で唯一の矯正建築の専門家になるため、専門技術を磨くことについても極めていきたいです。
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(令和4年12月) |