第1編 《人事行政》

【第2部】 在職状況(年齢別人員構成)の変化と人事管理への影響

第1章 国家公務員の在職状況(年齢別人員構成)の変化と課題

第3節 各府省職員へのアンケート

5 まとめ

今回のアンケート結果からは、次のような職員の意識、職場の課題が読み取れる。

  1. ア 多くの職員が職場での年齢構成の偏りを感じており、特に本府省以外(地方機関等)に属する職員はその割合が高くなっている。
  2. イ 20~30歳台の職員の割合が少ないことにより生じる問題については、技能・経験の継承が困難になる、組織能率が低下する、部下を持つ経験が遅くなることでリーダーとしての能力が養いにくくなると考えている職員が多い。
  3. ウ 30~40歳台の職員は、他の世代と比べて仕事の負担感を感じている割合が高い。
  4. エ 年齢構成の偏りの影響で、本来若年層を教育・指導する立場にある年齢層が人手不足や多忙のため育成まで手が回らない実態がある。また、教え手と若年層の年齢差が拡大しており、特に高齢層の職員において世代間ギャップにより若年層の育成に困難性を感じている者の割合が高い。
  5. オ 再任用職員に対しては、定年前の職員から、知識・経験の後輩への継承や後輩と同じ仕事も厭わずに行うこと、職場での相談役の役割などが期待されている。
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