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第1編 《人事行政》

【第3部】  平成24年度業務状況

第1章 職員の任免

第2節 採用試験

2 新たな採用試験の実施を踏まえた平成25年度採用試験の改善等

平成24年度から実施した新たな採用試験の結果を踏まえ、更なる改善や各府省からの要望を検討した上で、平成25年2月に規則8-18(採用試験)等の一部改正を行うとともに、平成25年度国家公務員採用試験の施行計画を公表した。

具体的な見直し内容は、以下のとおりである。

(1)インターネット申込の拡大

上記のとおり平成24年度の採用試験におけるインターネットによる申込者の割合は9割近くとなったことを踏まえ、採用試験の申込手続の在り方について検討を行い、平成25年度以降の総合職試験及び一般職試験(大卒程度試験)については、インターネットによる申込みを原則とし、説明会等において受験案内・申込用紙の配布を行わないこととした。一方、一般職試験(高卒者試験)については、高校等の関係者を対象にインターネット申込みの普及活動等を行い、インターネット申込みへの誘導を図ることとしている。

(2)採用試験に関する規則等の改正

労働基準監督官について、自らの安全を確保しなければならない臨検監督業務の減少等のため、採用試験において視力及び聴力を測定する必要がなくなったことから、規則8-18(採用試験)の改正を行い、試験種目のうち「身体測定」を廃止した。このほか、海上保安学校の航空課程の採用試験(第1次試験)における学科試験(多肢選択式)の必須科目とされている「物理Ⅰ」について、操縦士の安定的な確保の観点から、他の操縦士養成機関の採用試験等において必ずしも必須とされていないこと等を勘案して、「物理Ⅰ」を課さないことなどを内容とする人事院公示の改正を行った。

(3)総合職試験(大卒程度試験)における得点処理の誤り及び再発の防止

平成24年6月に最終合格発表を行った総合職試験(大卒程度試験)において、第2次試験の試験種目の一つである政策論文試験の得点処理に当たり、電算処理プログラムにあらかじめ公表していた政策論文試験の配点比率の数値と異なる数値が設定され、これを看過したため、本来合格とすべきところ不合格となった受験者が44人発生したことが判明した。人事院としては、今回の得点処理誤りを極めて厳しく受け止め、二重の確認体制を設けるなどの再発防止策を講じたところであり、今後、このような事態を引き起こさないよう細心の注意を払い、国家公務員採用試験への信頼回復に努めていくこととしている。


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