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記者会見

令和4年6月10日 令和3年度年次報告書に関する川本総裁記者会見

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【冒頭発言】
 川本でございます。本日はお越しいただき、ありがとうございます。
 人事院は、先ほど、国会と内閣に対し、令和3年度の年次報告書、いわゆる白書を提出いたしました。また、私が人事院総裁を拝命したのが昨年6月で、間もなく1年となりますので、このような節目のタイミングに当たり、私から直接メディアの皆様へ、そして皆様から情報を受け取る多くの方々に、人事院が何をやってきたか、これからどういう方向に進むか、私がどういうことを考えているか、についてお伝えしたいと思っています。

 国家公務員の使命とは何かを考えた場合、様々な御意見があると思いますが、私は、「世界最高の行政サービスを国民の皆様にお届けすること」、これが国家公務員の使命だと思っています。この使命を果たすためには、行政の担い手となる人材を確保すること、そして公務組織を魅力ある職場とすることが鍵となります。
 この観点から、人事行政分野における、この1年の取組を見ましても、公務人材の確保、長時間労働の是正など、解決が困難な課題に直面していました。今回の年次報告書でお示ししたとおり、長時間労働の是正に関しては、年度が替わって本年4月に、「勤務時間調査・指導室」を新たに設置し、各府省への助言や指導などを強化しているところです。
 公務人材の確保については喫緊の課題であり、さらに言えば危機的状況であると認識しています。公務を志す方々が減り、その一方で、若手職員の離職が増加しています。さらには、デジタル人材も含め、専門人材が不足している状況です。これまでの採用戦略、採用手法を維持しているだけでは、事態は好転しません。

 そこで、昨年度、官民の垣根を超えた人材を誘致して、民間人材が活躍できるよう、各府省限りで採用できる任期付き職員の範囲を拡大しました。当然のことながら、「この取組で終わり」、ではありません。公務組織の活性化、機能強化のためには、民間人材、中途採用の方々を、一定程度取り込むこと、つまり「クリティカルマス」が大事だと思っています。
 民間人材を大いに活用しなければ、現在の日本の行政は十分に機能しない状況になるという懸念もあります。人事院としては、民間人材の採用円滑化に向けた取組をさらに加速させたいと考えています。

 本日の主題として、採用試験の見直しに向けた施策についてお話します。
 先ほど申し上げたとおり、公務人材の確保は危機的状況であり、人事院としても、「何とかしなければ」という強い思いで、「採用試験の課題と今後の施策」を、今回の年次報告書の特集として取り上げました。
 人事院として初めて実施した、公務員を志望しなかった学生も対象に含めた意識調査、大学の教職員の方々や各府省の方々へのヒアリングなどから、学生の間での採用試験に対する負担感を指摘する意見が多く聞かれたところです。さらに、民間企業の採用活動の早期化が進む中、採用試験の時期を早めるべきとの御意見も多くございました。
 こうした調査結果や関係者からの御意見も踏まえ、今回の年次報告書では、採用試験の課題を整理し、人事院として取り組むべき方策について検討の方向性を示したところです。具体的には、採用試験をより早期に受験できるようにしたり、多様な人材が受験しやすいように、採用試験の間口を拡げる施策です。「今年度中を目途に方針を打ち出すべき施策」、「その他検討を行うべき施策」のそれぞれについて、具体的な項目を示しています。
 これらの施策について、スピード感を持って取り組み、公務員志望者の増加につなげていきたいと考えております。

 本日は、公務人材の確保を中心にお話させていただきました。人事行政については、もちろん本日お話ししたことだけではなく、長時間労働の是正などの働き方改革や、人事評価制度の見直しを通じた能力・実績主義の推進などの分野でも、課題は山積しています。
 これらの課題に対し、回避しようとしたり、思考停止に陥ったりせず、関係機関とも連携し、人事院においては、お二人の人事官、そして事務総局の職員が一丸となって、状況改善、課題解決に向けて取り組んでまいります。
 

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