第1編 《人事行政》

【第2部】 次世代の行政の中核を担う30代職員の育成と公務全体の活性化 ~意識調査を通じて課題と対策を探る~

第3章 課題と対応の考察

第1節 今回調査等から見えるもの

1 長時間労働の是正と柔軟な働き方の促進

30代職員調査において、仕事に対するモチベーションを特に低下させたことがあるものとして、最も多く回答されたのは、「業務多忙や長時間勤務等によりワーク・ライフ・バランスが保てないこと」(48.5%)であった。また、自府省に今後更なる改善を期待していることについても、業務量や業務の効率化・合理化等に関連する「業務量に応じた職員の配置」(52.9%)や「業務の合理化、超過勤務の縮減」(43.2%)といった項目が上位を占めている。課長級職員調査においても、これらの項目は高い数値となっている。このように、業務の効率化・合理化、業務量に応じた人員配置や人員不足への対応等を通じた長時間労働の是正は、各世代に共通する大きな課題となっているが、職場において実務の中核を担い、私生活において結婚・育児等のライフイベントに直面している者も多い30代職員にとって、特に満足度を低下させている原因となるものと考えられる。

また、30代職員には自府省に対して、育児・介護等の家庭の事情に配慮した人事運用や、テレワーク、フレックスタイム制など柔軟な働き方の推進等を求める声も強い。

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