第1編 人事行政

第2部 令和5年度業務状況

第2章 人材の育成

第4節 テーマ別研修等

1 テーマ別研修

(4)女性職員を対象とした研修

公務における女性職員の登用拡大を促進するため、各府省合同の研修を通じた相互啓発等による能力伸長と、マネジメント能力開発や人的ネットワーク形成の機会の付与を目的として、平成13年度から女性職員を対象としたキャリアアップ研修を実施している。

令和5年度の実施状況は、表2-9 のとおりである。本院においては、職員の自律的なキャリア形成を支援する観点から、今後のキャリア形成の見通しを日常の業務と関連付けて考えさせるカリキュラムとした。また、研修の4か月後に実施したフォローアップ・セッションにおいては、研修効果を高める観点から直属の上司等に対し、女性職員を部下に持つ上司の心構えや行うべき行動、性別や家庭の事情などに係る無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)等についての講義の聴講・意見交換を実施したところ、7割以上の上司等が参加した。

女性職員を対象とした研修の実施状況
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(5)メンター養成研修

各府省における「メンター制度(人事当局の一定の関与の下、先輩職員が後輩職員の申出等を受けて助言等の支援を行う仕組み)」実施支援の一環として、メンターとなることが予定されている職員を対象に、職場におけるメンター、メンタリングに関する基本的な知識とコミュニケーション・スキルを習得させることを目的に、平成18年度からメンター養成研修を実施している。

令和5年度は、オンラインで実施し、実施状況は、表2-10 のとおりである。

メンター養成研修の実施状況
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(6)幹部に対する役割認識の徹底のための研修

昨今、公務員に対する信頼が損なわれる事態が生じたことに鑑み、職員の模範となるべき幹部職員を対象として、全体の奉仕者としての公務員の役割を再認識してもらうための研修を実施している。令和5年度は、新任局長級職員を対象として、組織マネジメントの重要性に係る意識啓発に重点を置いた研修を、主にオンラインで実施し、計98人が参加した。

(7)キャリア形成支援研修

一定程度の経験を積んだ職員に対し、職業生活を振り返り、今後のキャリア形成を考えさせることなどを通じ、仕事や能力開発への意欲向上を図ること等を目的として、平成30年度からキャリア開発セミナー30を実施している。

令和5年度は、オンラインで1回実施し、本院において38人が受講した。

また、職員のキャリア意識の高まりや民間企業等におけるキャリア支援の進展等を踏まえ、若手職員に対しても、自身のキャリア形成について考え、仕事や能力開発への意欲を向上させる機会を設けることとして、令和5年度は、20歳台の職員を対象に、キャリア理論に関する学習やグループ討議を内容としたキャリア支援研修20 を1回実施し、計32人が受講した。

さらに、キャリア形成支援の取組を全国の職員に展開することとし、令和5年度から7年度までの3年間で、人事院の全地方事務局(所)において実施する体制を整備することとしている。令和5年度は、北海道、中部、沖縄の3か所で実施した。