人事院は、公務における人材育成のため、必要な知識及び能力の向上を図る「テーマ別研修」を実施しているほか、各府省において職員の能力の向上をより効果的に図るための技法を修得させるなど研修の指導者を養成する「指導者養成研修」を実施している。
1 テーマ別研修
(1)パーソネル・マネジメント・セミナー
部下の能力発揮等の向上に取り組む際に管理者として心得ておくべきポイント等を確認し、また、参加者同士の経験の共有や意見交換を通じて相互に啓発し合う機会を提供することにより、各府省の人材育成への取組を促進・支援することを目的として、平成22年度から管理職員を対象にパーソネル・マネジメント・セミナーを実施している。
令和5年度は、オンラインで実施し、実施状況は、表2-8のとおりである。
パーソネル・マネジメント・セミナーの実施状況のCSVファイルはこちら
(2)多様な人材の活躍のためのオンラインセミナー
平成26年度から、女性職員登用のための環境を整備するため、女性職員登用推進セミナーを実施してきた。令和5年度からは、女性職員も含め、多様な人材が、組織の中でその能力を発揮できる職場環境を整備することが複雑高度化する行政課題を解決していくために必要であることから「多様な人材の活躍のためのオンラインセミナー」に改編し実施することとした。
令和5年度は、各府省(地方支分部局等を含む。)の人事管理等に責任を有する課長等に対して、ダイバーシティ・マネジメントへの理解を深め、今後の取組につながる意識啓発、知識習得の機会を設け、計2回で延べ494人が受講した。
(3)実務経験採用者研修
民間企業からの中途採用者等を対象に、「国民全体の奉仕者」として求められる服務規律に関する知識や公務員としての倫理感のかん養を図ること等を目的として、平成14年度から実務経験採用者研修を実施している。
令和5年度は、主なカリキュラムのうち、国家公務員としての服務規律や倫理、基本的な国家公務員制度について、eラーニングによる事前学習に変更することとし、受講生及び各府省に提供した。受講生を集めて実施する研修については、同じ経験を有する受講生同士で、仕事の進め方に関する違和感や職場における困難について共有しながら、公務組織への適応を支援した。3回実施し、計153人が受講した。
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