採用者数の推移6について、試験区分別及び受験者の専攻分野別に分析し、それぞれの傾向を以下提示する。
(1)試験区分別
図1-13 院卒者試験・大卒程度試験別の採用率・採用者数のCSVファイルはこちら
(イ)事務系区分別の採用状況
事務系区分別の採用率を見ると、「教養区分」と「政治・国際区分」の上昇が顕著である(図1-14)。2012年度と2020年度の採用者数を比較すると、「教養区分」は24人から103人と約4倍、「政治・国際区分」は4人から55人と約14倍になっている。
(2)専攻分野別
(ア)社会科学8専攻の者
2020年度の事務系区分採用者421人のうち、社会科学専攻者は324人となっており、2012年度以降概ね横ばいで推移している。また、2018年度以降の事務系区分採用者に占める割合を見ると低下傾向にある(図1-15)。
図1-15 社会科学専攻者の採用者数・割合のCSVファイルはこちら
(イ)人文科学9専攻の者
2020年度の事務系区分採用者421人のうち、人文科学専攻者は44人となっており、2018年度以降大幅に増加している。また、2018年度以降の事務系区分採用者に占める割合を見ると上昇傾向にある(図1-16)。
図1-16 人文科学専攻者の採用者数・割合のCSVファイルはこちら
次に、2020年度に事務系で採用された人文科学専攻者44人の試験区分の内訳を見ると、「人間科学区分」12人、「政治・国際区分」4人、「法律区分」11人、「経済区分」9人、「教養区分」8人となっている。また、2012年度と2020年度を比較すると、「人間科学区分」以外の事務系区分(行政、法務、政治・国際、法律、経済及び教養)が166.7%(12人から32人)の増加となっている。この結果を踏まえると、人文科学専攻者が自らの専攻分野以外の試験区分を選択し、合格・採用される傾向が強まっていると考えられる(図1-17)。
図1-17 人文科学専攻者の区分別採用状況のCSVファイルはこちら
【コラム】総合職試験合格者の出身大学等の多様化
2012年度の国家公務員採用試験の見直し以降、総合職試験合格者の出身大学等の数は概ね増加傾向にあり、合格者の出身大学等の多様化が進んでいる(図1-18)。