第1編 人事行政

第2部 人材確保に向けた国家公務員採用試験の課題と今後の施策

おわりに

本稿では、学生向け意識調査や大学教職員・各府省人事担当者を対象とするヒアリング等の結果を踏まえつつ、第4章において、人事院として必要と考える採用試験の見直しに関する施策を述べた。

これらの施策を進めることと併せ、学生向け意識調査の結果も踏まえ、志望者の関心に応える情報発信の強化、若手職員の活躍する姿を含めた国家公務員の魅力発信等、人材確保施策の拡充も必要である。

また、「はじめに」でも述べたように、学生向け意識調査では、国家公務員採用試験を受けなかった理由として、採用試験の負担以外に長時間労働等を始めとする勤務環境への不安を挙げる者が多かったことを踏まえると、学生に魅力的な職場と認識してもらうためには、公務全体で働き方改革を推進することも不可欠である。

さらに、若手職員のモチベーションを高めるためには、各職場の管理職員のマネジメント能力を高める取組や若手職員のキャリア形成を支援する取組等を進めることが重要となっている。

人事院としては、これらの対策を総合的に講じていくことにより、公務職場の魅力をより高めることで、採用試験の申込者数の減少を食い止め、反転させていきたいと考えている。

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