第1編 《人事行政》

【第2部】 在職状況(年齢別人員構成)の変化と人事管理への影響

第1章 国家公務員の在職状況(年齢別人員構成)の変化と課題

第1節 国家公務員の在職状況の変化

2 本府省

本府省における行政職俸給表(一)適用職員の平成27年の年齢階層別の在職者数を平成17年と比較したのが図2である。

図2 年齢別在職状況・本府省(行政職俸給表(一))
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平成17年に32・33歳がピークであった人員構成上の山が平成27年には40・41歳をピークとする緩やかな山にシフトしている。この間、再就職規制の強化や年金支給開始年齢の引上げに伴う在職期間の長期化等の影響により、38・39歳以上の在職者数が年齢階層ごとに100~600人程度増加している。一方、19歳から36・37歳までの在職者数は30~33歳辺りで年齢階層ごとに300~450人程度減少しているものの、全体としてみるとそれほど減少はしていない。こうした年齢別人員構成の変化により、本府省で勤務する職員の平均年齢は1.6歳(39.1歳→40.7歳)上昇している。

多くの府省は地方機関を有していることから、これまで定員合理化の目標数を各機関の定員規模に応じて配分する等により地方機関に傾斜的に配分してきている。また、各府省は、地方機関で採用された職員について人材育成上のキャリアパスの一環として本府省への人事異動を行うほか、本府省の職員が不足した場合に地方機関から必要に応じて優秀な職員を異動させることによって必要な人材を確保してきている状況もある。

こうした事情から、在職期間の長期化により高齢層の職員数が増加する中でも、本府省における若年層職員の在職者数の減少は比較的緩やかなものとなっており、行政職俸給表(一)の在職者の総数でみると本府省の職員は毎年数百人単位で増加している実態がある(平成17年32,235人→平成27年35,191人)。

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