人事院では、一般職の国家公務員の任用実態を把握し、今後の任用施策等人事行政全般の検討に資するため、「一般職の国家公務員の任用状況調査」（以下「任用状況調査」という。）を毎年実施している。平成27年度における任用状況調査は、平成26年度に在職した一般職の国家公務員を対象として実施した。
（1）在職状況
平成27年1月15日現在の一般職の職員（休職者、専従休職者、国際機関等派遣職員、交流派遣職員及び育児休業職員を含み、検察官、臨時的任用の職員、常勤労務者及び非常勤職員を除く。）の在職者数（同日付けで辞職した者を除く。）は337,922人であり、前年と比べ1,864人増加している（資料1－21）。
このうち、給与法適用職員は270,183人（前年比37人増）、特定独立行政法人職員は66,433人（同1,712人増）となっている（図1－2）。
また、在職者を男女別にみると、男性は247,246人、女性は90,676人であり、その構成比は男性73.2％、女性26.8％となっている。
図1-2 職員の俸給表別在職状況（平成27年1月15日現在）のCSVファイルはこちら
在職者のうち、採用試験に合格して記載された名簿から採用された者（以下「試験任用者」という。）の総数は240,253人（男性198,291人、女性41,962人）である。これを試験の種類別にみると、総合職試験（院卒者試験）による者は291人（試験任用者全体の0.1％）、総合職試験（大卒程度試験）による者は645人（同0.3％）、一般職試験（大卒程度試験）による者は3,952人（同1.6％）、一般職試験（高卒者試験）による者は1,120人（同0.5％）、一般職試験（社会人試験）による者は7人（同0.0％）、専門職試験（大卒程度試験）による者は2,697人（同1.1％）、専門職試験（高卒程度試験）による者は2,907人（同1.2％）、経験者採用試験による者は22人（同0.0％）、Ⅰ種試験及びこれに相当する試験による者は15,453人（同6.4％）、Ⅱ種試験及びこれに相当する試験による者は54,792人（同22.8％）、Ⅲ種試験及びこれに相当する試験による者は127,194人（同52.9％）、上級乙種試験及びこれに相当する試験による者は23,319人（同9.7％）、中級試験及びこれに相当する試験による者は7,854人（同3.3％）となっている。在職者総数に対する試験任用者の割合は71.1％であり、前年度に比べ0.5ポイント低くなっている。
また、給与法適用職員のうち、試験採用を行っている俸給表の適用職員について試験任用者の割合をみると、在職者が最も多い行政職（一）では91.7％で、前年度に比べ0.2ポイント低くなっている（資料1－22）。
その他の俸給表における試験任用者の割合は、専門行政職67.6％、税務職98.2％、公安職（一）71.0％、公安職（二）85.1％、研究職43.2％となっている。
（2）採用状況
平成26年度における採用者総数は、23,108人（男性14,628人、女性8,480人）であり、平成25年度に比べ3,506人増加（男性2,913人増加、女性593人増加）している。採用者総数のうち、試験採用者は7,787人、選考採用等試験採用以外の採用者は15,321人（うち、再任用1,665人、任期付採用1,615人、特別職職員、地方公務員、非特定独立行政法人職員、国立大学法人職員及び公庫、公団又は事業団等職員（特・地・公等）からの人事交流による採用4,560人、特定独立行政法人におけるその他の選考採用6,603人、国の機関におけるその他の選考採用878人）となっている（図1－3、資料1－21）。
なお、特定独立行政法人では選考採用者が多いが、これは、独立行政法人国立病院機構などにおいて採用試験になじまない医療職の職員が大半であることによるものである。
図1-3 平成26年度における職員の採用状況のCSVファイルはこちら
最近5年間の採用者総数を男女別構成比でみると、女性の割合はおおむね30％台後半で推移している（図1－4）。
図1-4 最近5年間の採用者の男女別構成比のCSVファイルはこちら
平成26年度の試験採用者を採用試験の種類別でみると、総合職試験（院卒者試験）による者は193人（試験採用者全体の2.5％）、総合職試験（大卒程度試験）による者は410人（同5.3％）、一般職試験（大卒程度試験）による者は2,733人（同35.1％）、一般職試験（高卒者試験）による者は832人（同10.7％）、一般職試験（社会人試験）による者は7人（同0.1％）、専門職試験（大卒程度試験）による者は1,820人（同23.4％）、専門職試験（高卒程度試験）による者は1,728人（同22.2％）、経験者採用試験による者は40人（同0.5％）、Ⅰ種試験による者は24人（同0.3％）となっている。給与法適用職員についてみると、試験採用者は7,542人となっている（資料1－21）。
（3）離職状況
離職とは、職員が職員としての身分を失うことをいい、定年退職、辞職（人事交流によるものを含む。）、免職、失職などである。
平成26年度の離職者総数は22,277人（男性15,626人、女性6,651人）であり、前年度に比べ812人増加（男性317人、女性495人）している。このうち、給与法適用職員は15,553人（前年度比310人増）、特定独立行政法人職員は6,274人（同401人増）となっている（資料1－21）。
離職率（平成25年1月15日現在の在職者数に対する同26年度中の離職者数の割合）は給与法適用職員で5.8％、特定独立行政法人職員で9.7％、全職員で6.6％（男性6.3％、女性7.5％）となっている（図1－5）。
