各府省におけるハラスメント相談員の体制整備に関する調査結果について

令和5年7月6日

 

 ハラスメント事案の迅速・適切な解決に向けては、各府省においてハラスメントに関する相談に対応する担当者(以下「相談員」という。)の専門性の向上や相談員が適切に対応できる体制の整備が必要となります。人事院は、ハラスメント相談の実情等を把握するため、令和4年12月~令和5年1月にかけて、相談員(約1万3千人)を対象にアンケート調査を実施しました。今後、本調査結果を基に、相談員のニーズも踏まえた受講しやすい研修の実施、相談員をサポートするための体制整備等のため、有識者からの意見聴取等も行いつつ、必要な施策の検討を進めていきます。
 アンケート結果は別紙のとおりです。


【ポイント】

 1.相談員となった経緯及び在任期間(通算) 
相談員に指名された経緯は、「官職(ポスト)で指定」が約7割となっている。また、在任期間は、2年未満の者が約6割を占めている。

2.相談員の兼務状況、相談員への相談状況
ほとんど(97%)の相談員が通常業務と相談業務を兼務している。また、この1年で相談があった相談員は、約2割となっており、受けた相談の約7割はパワー・ハラスメントに関する相談、約3割はセクシュアル・ハラスメントに関する相談となっている。

3.判断に悩む場合の相談先

相談を受けた相談員のうち、相談対応で判断に悩むことがあると回答した者は約7割となっており、判断に悩んだ際の相談先として、「人事当局」や「他の相談員」を挙げた者が多くなっている。また、相談員の約6割が、専門的な参考意見を得るため、人事当局から独立した相談窓口を必要としている。

4.相談員の研修受講状況及び相談員が必要とする研修

任命時に研修を受講した相談員は、約5割となっており、任命後に人事院の主催する研修に参加した相談員は約2割、人事院主催以外の相談員研修に参加した相談員は約3割となっている。
また、任命時及び任命後のいずれにおいても研修を受講していない相談員は約4割となっている。
相談員が知識・技能向上のため実施してほしいと回答した研修は、「判断参考のためのケーススタディ研修」、「ハラスメント理解の基礎講習」が多くなっており、実施してほしい研修形態としては、「オンライン研修」と回答した者が約6割となっている。

  





職員福祉局 職員福祉課長  西   桜子
     同    企画官        永島 涼太       

電話 03-3581-5311(内線2564)
     03-3581-5336(直通)