意欲と能力のある優秀なⅡ種・Ⅲ種等採用職員の幹部職員への登用を着実に推進するため、各府省においては、「Ⅱ種・Ⅲ種等採用職員の幹部職員への登用の推進に関する指針」（平成11年事務総長通知）に基づき、「計画的育成者」の選抜、育成に努めており、従前Ⅰ種採用職員が就いていたポストへの任用や出向ポストの拡大等、各府省それぞれの実情に応じた取組がなされている。また、人事院においては、「計画的育成者」の登用に資することを目的として、行政研修（特別課程）を係員級、係長級及び課長補佐級に分けて実施している。令和2年度においては、新型コロナウイルス感染症対策に係る諸般の事情を総合的に考慮し、係長級1コースを実施したものの、その他は中止した。実施した係長級1コースの参加者は23府省から45人となっている。
また、これまで海外勤務や海外研修の機会の少なかったⅡ種・Ⅲ種等採用職員に対して、国際化する行政に対応し得る基礎的素養の向上を図るため、短期在外研究員制度の特別枠を設定し、令和2年度は、行政研修（係長級特別課程）受講者の中から選抜した1人を海外研修に派遣した。
令和元年度末におけるⅡ種・Ⅲ種等採用職員の幹部職員（本府省課長級以上）の在職者数は、指定職ポスト27人、本府省課長等143人、地方支分部局長等38人、外務省（大使・総領事）72人で、計280人となっている（図1－8）。
人事院は、これらの登用の状況や各府省における取組の例等の情報を各府省に提供し、登用の啓発に努めている。
