(1)女性国家公務員の在職状況及び管理職員・幹部職員への登用状況
アメリカの連邦政府の職員の在職者に占める女性の割合は、1998年以降についてみると、43%から45%の間で推移している。これに対して、職業公務員の最上位層である上級管理職(課長・部長級、Senior Executive Service)に占める女性の割合は、1974年には約2%であったが、1990年には9.5%、1998年には20.1%、2012年には32.6%と着実に上昇してきている。また、中間管理職に占める女性の割合は、1974年には約5%であったが、1990年には約18%と増加し、1998年には27.7%、2012年には38.3%となっている。
(2)問題点・課題
現在でも在職者に占める女性の割合に対し、上級管理職に占める女性の割合は下回っているものの、メリットシステム保護委員会(MSPB)は2011年の報告書で、連邦政府においては、他の条件が同じならば昇進の可能性に男女間の差はほとんどないとしている。
このように昇進の可能性に男女間の差がほとんどなくなったものの、連邦政府においては、女性からの性別による雇用差別の訴えも引き続き多数寄せられており、継続的な取組が求められるとしている。