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第1編 《人事行政》

【第2部】女性国家公務員の採用・登用の拡大に向けて

第4章 女性国家公務員の採用・登用の拡大に向けて

第3節 取組を進めるに当たって

2 人事当局の責務

本章第2節においては、女性職員の登用拡大のために必要と考えられる様々な取組を、職員の意識調査の結果も踏まえつつ、働く環境、管理者・人事当局の意識・姿勢及び女性職員の意識・意欲の三つの切り口から提示したところであるが、これらの施策を進めるに当たって最も重要な役割を担うのは、組織の人事当局である。

欧米諸国の公務における人事管理は、公募制を基本とする中で、昇進に当たっても、まず職員が自らの意思に基づき上位のポストに応募することが前提となるのに対し、我が国においては、昇進を含む職員の異動・配置及び育成は、人事当局の主導の下で行われることとなる。配置や育成のみならず、女性職員の意識・意欲を向上させるためのロールモデルの設定等、管理者の意識啓発、さらに超過勤務の縮減を始めとする働く環境の整備などを行うことは、人事当局の役割であり、女性職員の登用推進の成否は、その姿勢にかかっていることを認識しつつ、地方の組織も含め全省的な体制の下、計画的かつ継続的な取組を進めるべきである。


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