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第2編《国家公務員倫理審査会の業務》

第1章 倫理の保持を図るための啓発活動等

1 倫理制度の周知徹底、広報活動


倫理法・倫理規程の適正な運用を確保するためには、その内容が、これらの法令の適用を受ける職員のみならず、これらの職員と接触する民間企業等の事業者等に十分理解されることが重要である。そのため、倫理審査会は、平成25年度において、次のような施策を実施した。

(1)各府省等倫理事務担当者会議や各府省等官房長等会議の開催

各府省の本省の倫理事務担当者等を集めた会議を年度当初に開催し、前記の三つの主要な施策を説明するとともに、具体的取組として、各府省における啓発活動の紹介、倫理研修の計画的な実施に関する指導、職員の職務に係る倫理の保持のための通報制度(以下「通報制度」という。)の活用の推進に関する指導等を行った。

さらに、国家公務員倫理週間を前にした10月から11月にかけて、3回に分けて、各府省等の官房長等を対象とした会議を開催し、倫理の遵守状況や倫理保持のための取組状況等について意見聴取を行うとともに、今後の課題等について意見交換を行い、また、必要な指導等を行った。

(2)国家公務員倫理週間における啓発活動

平成14年度から毎年実施している「国家公務員倫理週間」(12月1日から7日までの1週間)に際し、公募作品の中から採用した標語「真っ直ぐな 心に照らして 問う倫理」を用いた啓発用ポスターやパンフレットを作成し、各府省等のほか、全国の地方公共団体及び経済団体への配布を行ったほか、倫理週間期間中東京メトロ線駅構内に啓発用ポスターを掲示した。また、一般職の国家公務員を対象として、公益財団法人矢崎科学技術振興記念財団理事長の尾崎護氏による講演会(テーマ「公務員倫理の淵源」)を開催した。その他、公務員倫理に反すると疑われる行為に係る情報提供を受け付ける「公務員倫理ホットライン」のPRを行った。一方、各府省においては、倫理審査会の要請に基づき、倫理監督官による公務員倫理に関する講話や、公務員倫理に関する自らの考えをメールにより全職員に直接送ることなどをはじめ様々な取組がなされた。

(3)民間企業等への広報活動

国家公務員と接触する機会のある民間企業に対して倫理法・倫理規程の周知及び理解の促進を図るため、全国の経済団体33団体を訪問して、倫理法・倫理規程のポイントを説明し、会員企業に対するパンフレットの配布、機関誌やホームページへの倫理週間の記事の掲載など、民間企業に対する広報活動への協力の依頼等を行うとともに、その他の団体に対しても、郵送により、機関誌等への倫理週間の記事の掲載を依頼した。この結果、合計34団体の機関誌等に倫理週間等の記事が掲載された。

さらに、近時、地方公共団体との関係で、倫理法等違反事案が発生したこと等を踏まえ、地方公共団体に対する周知、広報活動を重点的に行った。

中央合同庁舎2号館屋外LED倫理週間をPRする垂れ幕


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