前(節)へ 次(節)へ

第1編 《人事行政》

【第3部】 平成26年度業務状況

第1章 職員の任免

第2節 採用試験

2 平成27年度採用試験の改善等

平成26年度に実施した採用試験の結果を踏まえ、更なる改善や各府省からの要望を検討した上で、平成27年2月に平成27年度国家公務員採用試験の施行計画を公表した。

平成27年度採用試験については、第1部で述べたとおり、総合職試験における外部英語試験の活用及び試験日程の繰下げの措置を講ずることとしたほか、以下のとおり見直しを行った。

(1)出題分野・試験方法等の見直し

一般職試験(高卒程度試験)については、工業及び農業が、航空保安大学校学生採用試験、海上保安大学校学生採用試験、海上保安学校学生採用試験及び気象大学校学生採用試験については、英語が出題分野として定められているが、平成21年3月に高等学校学習指導要領が改訂され、平成25年度に高等学校に入学した生徒から改訂後の学習指導要領(以下「新課程」という。)に基づく教育が実施されており、平成27年度の採用試験から新課程に基づく教育を受けた高校生が受験資格を有することを踏まえ、平成27年度の採用試験の実施に向けて、新課程に対応した出題分野とするべく人事院公示の改正を行った。

また、平成27年度の採用試験の実施に向けて試験の方法を見直した。

総合職試験(大卒程度試験)法律区分及び一般職試験(大卒程度試験)行政区分では、これらの区分試験で実施している点字試験について、点字を使用する学生の学習環境を考慮し、点字試験問題集の触読の補助として、パソコンによる音声読み上げを併用できるようにした。

航空管制官採用試験では、採用後の研修中に離職するようなケースを防ぐため、実務に近い環境で能力を検査するよう適性試験を見直して、第3次試験に航空管制業務シミュレーションによる検査を追加するとともに、人物試験についても、航空管制官として求められる対人的能力などについてきめ細かく評価し、職務への適格性を判定するよう見直した上で、人物試験の配点比率を高めた。

税務職員採用試験では、人物試験について、これまで判定結果は合否の判定のみに用いていたが、人物面において有為な人材を確保する目的から、判定結果を得点に換算して筆記試験の得点と合算する方式を導入した。

(2)「郵送・持参」による申込受付期間の短縮

平成26年度の一般職試験(高卒程度試験)及び専門職試験(高卒程度試験)について、平成26年度におけるインターネットによる申込者の割合が90%近くに高まったことを踏まえ、行政事務の効率化を図る観点から、「郵送・持参」による申込受付期間を1日短縮し、3日間とした。


前(節)へ 次(節)へ
©National Personnel Authority
Back to top