第1編 人事行政

第1部 人事行政この1年の主な動き

第2章 働き方改革と勤務環境の整備等

5 公文書の不適正な取扱いに係る懲戒処分指針の整備(「懲戒処分の指針」の改正)

職員の不祥事により失われた国民の信頼を回復していくためには、各府省等において、服務規律の遵守の徹底を図るとともに、不祥事が発生した際には、適切な懲戒処分により厳正に対処することが肝要である。このような認識の下、人事院では、任命権者が処分量定を決定するに当たっての参考に供することを目的として「懲戒処分の指針」を発出しており、これまでも社会情勢の変化等に応じて必要な改正を行ってきている。

決裁文書の改ざん等の公文書をめぐる問題については、平成30年6月5日に開催された行政文書の管理の在り方等に関する閣僚会議において、内閣総理大臣から内閣府特命担当大臣(公文書管理担当)に対し、公文書に関するコンプライアンス意識の改革を促す実効性のある取組の推進が指示され、これを受け、同月7日には、同大臣から人事院総裁に対して、公文書の不適正な取扱いに対する懲戒処分の量定の指針を明らかにするよう「懲戒処分の指針」の改正について検討要請が行われた。

人事院は、公文書の適正な管理の確保に資するよう、刑法の公文書偽造等の刑罰規定や内閣府からの通知に従って改正された各府省等の文書取扱規則等で定める再度決裁を経ない決裁終了後の決裁文書の修正の禁止に関する規定などを踏まえ、これまでの公文書に関する懲戒処分の処分例も考慮して、平成30年9月7日に公文書の不適正な取扱いの代表的な事例及びそれぞれにおける標準的な処分量定を「懲戒処分の指針」に追加した。具体的には、公文書偽造等や毀棄、決裁文書の改ざんについては、標準的な処分量定を免職又は停職とし、公文書の改ざんや紛失、誤廃棄等については、公務の運営に重大な支障を生じさせた場合において標準的な処分量定を停職、減給又は戒告としている。