第1編 人事行政

第3部 平成30年度業務状況

第8章 国際協力

第2節 国際協力・国際交流

4 開発途上国等に対する技術協力

開発途上国にあっては、国家の発展に向け、行政の基盤である公務員制度を整備し、ガバナンスを向上させることが共通課題となっており、我が国の例に学びたいという要望が数多く寄せられている。こうした要望を受け、人事院は、独立行政法人国際協力機構(JICA)が主催する開発途上国の政府職員を対象とした研修の実施等に協力している。

(1)人事管理研修

各国の人事行政の改善に資することを目的とし、各国の中央人事行政機関等の上級幹部職員を対象とする「上級人事管理セミナー」と、課長補佐級職員を対象とする「人事行政セミナー」の2コースが実施されている。

いずれのコースも、我が国の人事行政について、その基本的な考え方や運用、新たな動向等を紹介するとともに、討議や各国との比較研究を通じ、各国の人事行政の実情に適合した人材マネジメントを参加者自らが考えることを内容としている。

各コースの実施状況は次のとおりである。

ア 上級人事管理セミナー

平成30年度は、9か国9人を対象に、約2週間にわたり実施された(資料8−2)。

平成3年度の開始から平成30年度までの参加者は、合計66か国・地域262人である。

イ 人事行政セミナー

平成30年度は、14か国14人を対象に、約3週間にわたり実施された(資料8−2)。

平成11年度の開始から平成30年度までの参加者は、合計70か国・地域213人である。

(2)上級国家行政セミナー

各国の中央政府機関の上級幹部職員を対象に、我が国のガバナンスと社会経済の発展の経緯を紹介しつつ、様々な政策課題についての討議等を通じて、各国の社会経済の発展に資する行政の在り方を考える研修である。

平成30年度は、9か国9人を対象に、約3週間にわたり実施された(資料8−2)。昭和61年度の開始から平成30年度までの参加者は、合計79か国・地域339人である。

(3)国別の技術協力

ア アフガニスタン

アフガニスタンの経済社会の発展を支持し、治安、経済、社会面における自立と安定を確保していくため、JICAはガバナンス改革に関する同国政府職員の訪日研修を実施することになり、人事院は同研修の実施に当たって協力・支援を行った。平成30年度は、各府省において人事管理を担当する職員を対象に、我が国の国家公務員の任用、給与、人材育成、服務・倫理等の各種制度とその運用の解説、人事行政制度の課題等に関する班別討議などを実施した(参加者は10人)。

イ カンボジア

JICAが実施するカンボジア政府職員の訪日研修に対し、人事院は協力・支援を行った。具体的には、同国の公務員給与制度改革を担当する職員を対象に、我が国の国家公務員の給与と民間企業従業員の給与との比較のための調査の実施方法や給与改革の事例及び関係者間の合意形成プロセスなどについて指導する研修を実施した(参加者は12人)。