人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)の運用について
(昭和31年8月23日職職―599)
(人事院事務総長発)
 
最終改正:令和7年12月19日職審―451
 
第1項関係
 1 「営利企業を営むことを目的とする会社その他の団体」とは、商業、工業、金融業等利潤を得てこれを構成員に配分することを主目的とする企業体をいう。会社法(平成17年法律第86号)上の会社のほか、法律によつて設立される法人等で、主として営利活動を営むものがこれに該当する。
 2 「役員」とは、取締役、執行役、会計参与、監査役、業務を執行する社員、理事、監事、支配人、発起人及び清算人をいう。
 3 「自ら営利企業を営むこと」(以下「自営」という。)とは、職員が自己の名義で商業、工業、金融業等を経営する場合をいう。なお、名義が他人であつても本人が営利企業を営むものと客観的に判断される場合もこれに該当する。
 4 前項の場合における次の各号に掲げる事業の経営が当該各号に定める場合に該当するときは、当該事業の経営を自営に当たるものとして取り扱うものとする。
   一 農業、牧畜、酪農、果樹栽培、養鶏等 大規模に経営され客観的に営利を主目的とすると判断される場合
   二 不動産又は駐車場の賃貸 次のいずれかに該当する場合
  (1)不動産の賃貸が次のいずれかに該当する場合
      イ 独立家屋の賃貸については、独立家屋の数が5棟以上であること。
      ロ 独立家屋以外の建物の賃貸については、貸与することができる独立的に区画された一の部分の数が10室以上であること。
      ハ 土地の賃貸については、賃貸契約の件数が10件以上であること。
      ニ 賃貸に係る不動産が劇場、映画館、ゴルフ練習場等の娯楽集会、遊技等のための設備を設けたものであること。
      ホ 賃貸に係る建物が旅館、ホテル等特定の業務の用に供するものであること。
  (2)駐車場の賃貸が次のいずれかに該当する場合
      イ 建築物である駐車場又は機械設備を設けた駐車場であること。
      ロ 駐車台数が10台以上であること。
  (3)不動産又は駐車場の賃貸に係る賃貸料収入の額(これらを併せて行つている場合には、これらの賃貸に係る賃貸料収入の額の合計額)が年額1,000万円以上である場合(建物の賃貸のみを行う場合にあつては、当該建物の床面積の合計が600平方メートル未満である場合を除く。)
  (4)(1)又は(2)に定める場合と同様の事情にあると認められる場合
   三 太陽光電気(太陽光発電設備を用いて太陽光を変換して得られる電気をいう。以下同じ。)の販売 販売に係る太陽光発電設備の定格出力が50キロワット以上である場合
 5 「人事院が定める場合」は、次に掲げる場合とする。
   一 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
  (1)職員の官職と承認に係る不動産又は駐車場の賃貸との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
  (2)入居者の募集、賃貸料の集金、不動産の維持管理等の不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
  (3)その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。
   二 太陽光電気の販売に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
  (1)職員の官職と承認に係る太陽光電気の販売との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
  (2)太陽光発電設備の維持管理等の太陽光電気の販売に係る管理業務を事業者に委ねること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
  (3)その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。
   三 職員の有する知識又は技能を活用した著作物の創作及び販売、物品の製造及び販売、技芸の教授等(以下「職員の有する知識・技能をいかした事業」という。)に係る自営を行う場合又は地域振興に係る催しの主催、生活支援その他の公益に資する活動を伴う事業(以下「社会貢献に資する事業」という。)に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
  (1)当該事業が、所得税法(昭和40年法律第33号)第229条に規定する届出書(以下「開業届」という。)を提出して行うものであること。
  (2)当該事業が、その目的及び業務内容、営業日及び営業時間、収入の予定年額等を含む事業計画書その他事業の詳細を明らかにする書面(以下「事業計画書等」という。)を作成して行うものであること。
  (3)職員の官職と当該事業との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
  (4)事業計画書等において週休日にのみ事業を行うこととされていること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
  (5)(3)及び(4)のほか、公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。
   四 不動産又は駐車場の賃貸及び太陽光電気の販売以外の事業に係る自営を行う場合で、次に掲げる基準のいずれにも適合すると認められるとき。
  (1)職員の官職と当該事業との間に特別な利害関係又はその発生のおそれがないこと。
  (2)職員以外の者を当該事業の業務の遂行のための責任者としていること等により職員の職務の遂行に支障が生じないことが明らかであること。
  (3)当該事業が相続、遺贈等により家業を継承したものであること。
  (4)その他公務の公正性及び信頼性の確保に支障が生じないこと。
 6 前項の「特別な利害関係」とは、補助金等の割当、交付等を行う場合、物件の使用、権利の設定等について許可、認可、免許等を行う場合、生産方式、規格、経理等に対する検査、監査等を行う場合、国税の査定、徴収を行う場合等監督関係若しくは権限行使の関係又は工事契約、物品購入契約等の契約関係をいう。
 7 職員の有する知識・技能をいかした事業に係る自営又は社会貢献に資する事業に係る自営の承認は、2年を超えない期間について与えるものとする。
 8 自営の承認を受けた職員が昇任、転任、配置換、併任等により官職に異動を生じた場合(異動前後の自営の承認権者が同一である場合であつて、当該承認権者が異動後の官職と承認に係る自営との間においても特別の利害関係又はその発生のおそれがないと認めるときを除く。)又は承認に係る自営の内容に変更があつた場合には、当該官職の異動又は自営の内容の変更の後1月以内に改めて承認を受けなければならない。
 9 所轄庁の長等(人事院規則14―8(営利企業の役員等との兼業)第2項に規定する所轄庁の長等をいう。以下同じ。)は、この通知の規定に反しない限り、部内の職員に係る自営の承認に関し、必要な定めをすることができる。
第2項関係
  この規則により承認する権限は、任命権とは異なるものであるから、この項の規定により権限を再委任する場合には、任命権の委任と必ずしも一致させる必要はない。
第3項関係
  この項の規定による報告は、毎年1月末日までに、前年に与えた承認について、次に掲げる事項を記載して行うものとする。
 一 承認を与えた職員の氏名、所属、官職、適用俸給表及び職務の級
 二 承認を与えた年月日
 三 承認の期間の始期及び終期(期限を付した承認である場合に限る。)
 四 承認を与えた事業に係る次の事項
  (1)  不動産又は駐車場の賃貸の場合
   イ 賃貸する不動産又は駐車場の種類、件数及び規模の内訳
   ロ 賃貸する不動産又は駐車場の種類ごとの賃貸料収入の予定年額
   ハ 賃貸する不動産又は駐車場の管理の方法
  (2)  太陽光電気の販売の場合
   イ 販売に係る太陽光発電設備の定格出力
   ロ 収入の予定年額
   ハ 販売に係る管理の方法
  (3)職員の有する知識・技能をいかした事業の場合
   イ 事業の名称、内容及び所在地
   ロ 営業日及び営業時間
   ハ 職員の有する知識又は技能と事業との関係
   ニ 収入の予定年額
  (4)社会貢献に資する事業の場合
   イ 事業の名称、内容及び所在地
   ロ 営業日及び営業時間
   ハ 社会貢献に資する事業と判断した理由
   ニ 収入の予定年額
  (5)不動産又は駐車場の賃貸及び太陽光電気の販売以外の事業の場合
   イ 事業の名称、内容及び所在地
   ロ 事業の業務の遂行の方法
   ハ 事業の継承の事由
   ニ 収入の予定年額
第7項関係
 1 不動産又は駐車場の賃貸に係る自営の承認を申請する場合には、別紙第1の様式による自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)を承認権者に提出するものとする。この場合において、当該自営兼業承認申請書には、次に掲げる資料を添付するものとする。
   一 不動産登記簿の謄本、不動産の図面等賃貸する不動産又は駐車場の状況を明らかにする書面
   二 賃貸契約書の写し等賃貸料収入額を明らかにする書面
   三 不動産管理会社に管理業務を委託する契約書の写し等不動産又は駐車場の賃貸に係る管理業務の方法を明らかにする書面
   四 事業主の名義が兼業しようとする職員の名義以外の名義である場合においては、当該事業主の氏名及び当該職員との続柄並びに当該職員の当該事業への関与の度合
   五 職員の人事記録の写し
   六 その他参考となる資料
 2 太陽光電気の販売に係る自営の承認を申請する場合には、別紙第2の様式による自営兼業承認申請書(太陽光電気の販売関係)を承認権者に提出するものとする。この場合において、当該自営兼業承認申請書には、次に掲げる資料を添付するものとする。
   一 太陽光発電設備の仕様書の写し等太陽光電気の販売に係る太陽光発電設備の定格出力を明らかにする書面
   二 太陽光電気の販売契約書の写し等太陽光電気の販売の内容を明らかにする書面
   三 事業者に管理業務を委託する契約書の写し等太陽光電気の販売に係る管理業務の方法を明らかにする書面
   四 事業主の名義が兼業しようとする職員の名義以外の名義である場合においては、当該事業主の氏名及び当該職員との続柄並びに当該職員の当該事業への関与の度合
   五 職員の人事記録の写し
   六 その他参考となる資料
 3 職員の有する知識・技能をいかした事業に係る自営又は社会貢献に資する事業に係る自営の承認を申請する場合(第1項関係第5項第3号(1)から(5)までに掲げる基準に適合するものとして承認を申請する場合に限る。)には、それぞれ別紙第3の様式による自営兼業承認申請書(職員の有する知識・技能をいかした事業関係)又は別紙第4の様式による自営兼業承認申請書(社会貢献に資する事業関係)を承認権者に提出するものとする。この場合において、これらの自営兼業承認申請書には、次に掲げる資料を添付するものとする。
   一 開業届の写し
   二 事業計画書等の写し
   三 事業主の名義が兼業しようとする職員の名義以外の名義である場合においては、当該事業主の氏名及び当該職員との続柄並びに当該職員の当該事業への関与の度合
   四 職員の人事記録の写し
   五 その他参考となる資料
 4 不動産又は駐車場の賃貸及び太陽光電気の販売以外の事業に係る自営の承認を申請する場合(第1項関係第5項第4号(1)から(4)までに掲げる基準に適合するものとして承認を申請する場合に限る。)には、別紙第5の様式による自営兼業承認申請書(不動産等賃貸及び太陽光電気の販売以外の事業関係)を承認権者に提出するものとする。この場合において、当該自営兼業承認申請書には、次に掲げる資料を添付するものとする。
   一 職員が当該事業を継承したことを明らかにする書面
   二 事業報告書、組織図、事業場の見取り図等当該事業の概要を明らかにする書面
   三 職員以外の者を当該事業の業務の遂行のための責任者としていることなど職員の職務の遂行に影響がないことを明らかにする調書
   四 事業主の名義が兼業しようとする職員の名義以外の名義である場合においては、当該事業主の氏名及び当該職員との続柄並びに当該職員の当該事業への関与の度合
   五 職員の人事記録の写し
   六 その他参考となる資料
 5 所轄庁の長等は、法第103条第2項の規定による承認を受けた職員に対し、当該承認に係る事業について報告を求めることができる。
 6 所轄庁の長等は、自営の承認に関し支障のない範囲内で、別紙第1から別紙第5までの様式中の各欄の配列を変更し又は各欄以外の欄を設定する等当該様式を変更し、これによることができる。

別紙第1 自営兼業承認申請書(不動産等賃貸関係)(PDFExcel) 
別紙第2 自営兼業承認申請書(太陽光電気の販売関係)(PDFExcel
別紙第3 自営兼業承認申請書(職員の有する知識・技能をいかした事業関係)(PDFExcel
別紙第4 自営兼業承認申請書(社会貢献に資する事業関係)(PDFExcel
別紙第5 自営兼業承認申請書(不動産等賃貸及び太陽光電気の販売以外の事業関係)(PDFExcel
以   上
 
 
 
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