第1編 《人事行政》

【第2部】 魅力ある公務職場の実現を目指して

第2章 調査結果から明らかになった公務職場の魅力

第1節 仕事の魅力

1 国民や社会に奉仕する仕事

【国民本位の所管行政】の領域は肯定的な評価がなされており、職員は、所属する府省庁の施策や行政サービスに携わることを通じて、国民や社会に奉仕しているという意識を有していることが確認できた。

【公共に奉仕する姿勢】の領域に属する質問項目である「国家像・社会像の構想」、「仕事の改善姿勢」、「仕事を通じた貢献の実感」については、肯定的な傾向が見られた。このことから、職員は国家や社会のイメージを抱きつつ、自身の仕事に積極的に取り組むことを通じて、担当する行政の適切な運営に貢献していると感じているのではないかと考えられる。

こうした結果から、公務職場においては、国家公務員として、行政施策の立案や行政サービスの提供を行う中で、より良い国家や社会の実現に貢献し、国民や社会に奉仕することが可能であり、これが公務職場の魅力となっていると考えられる。これは、上記アンケート結果の「公共のために仕事ができる」と同様の意識を示していると考えられる。

また、前述のように、【公共に奉仕する姿勢】の領域は【全体的な意識】の領域との間に関係が見られたことから、職員が公共に奉仕する仕事を行うことは、職員の士気の向上にもつながっていると考えられる。したがって、施策の立案や行政サービスの提供において、職員が受動的・消極的な姿勢に留まることがないよう、職員の主体性・積極性を高め、公共に奉仕できるという公務職場の魅力を維持・向上させることが重要である。

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