第29回(平成28年) 人事院総裁賞「職域部門」受賞 |
警察庁 皇宮警察本部 護衛部 護衛第一課 護衛馬係
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信任状捧呈式や皇室の重要儀式を安全かつ円滑に運営するため、騎馬により身辺の護衛を行う皇宮護衛官の乗馬指導、馬の飼育、調教及び厩舎管理を24時間365日体制で行うなど、厳しい勤務環境の中、重要儀式を陰ながら支える業務に尽力したことが認められました。 |
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☆始めに、護衛馬係ではどのような業務を行っているのでしょうか。
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皇宮警察本部は、天皇皇后両陛下や皇族各殿下の護衛と、皇居、御所等の警備を専門に行う、日本唯一の警察です。当本部で働く皇宮護衛官の花形の仕事の一つに、騎馬護衛があります。代表的なものに、信任状捧呈式(新任の外国の特命全権大使が信任状を天皇陛下に捧呈する儀式)の際の騎馬護衛が挙げられますが、皇宮護衛官が装飾の施された馬を颯爽と乗りこなし、大使が乗車するレトロな馬車の周囲を護りながら、皇居にお送りするこの行事は多くの見物客で賑わいます。 |
☆護衛馬係の職員におかれては、24時間365日体制で馬の飼育、調教及び厩舎管理に当たっているとのことですが、日々の業務の中で、特に苦労の多い点や、留意されている点をお聞かせください。 |
護衛馬係の業務の中で特に苦労するのは新馬の調教です。当本部が飼育する14頭の馬は全て競走馬として調教されたサラブレッドです。これまで競馬場で、速く走るための調教をされてきた馬を、騎馬護衛に用いる護衛馬に調教し直すには、およそ2年の月日を要します。 |
☆業務を通じてやりがいを感じられるのは、どのようなことでしょうか。 指導した皇宮護衛官が困難を乗り越えて信任状捧呈式に従事できるようになり、無事に騎馬護衛の任務を終え厩舎に戻って来たときに、やりがいを感じます。 |
☆今後の業務への抱負をお聞かせください。
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皇宮護衛官が安心して騎馬護衛に集中できるようにフォローすると同時に、「ともに護衛を担う馬」を、しっかりと育てていきたいと思います。 |
☆ 最後に国民の皆様へメッセージをお願いします。
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護衛馬係においては、昭和24年以来1,000回を超える皇室の重要な儀式に従事してきました。近年では、キャロライン・ケネディ米国駐日大使の信任状捧呈式で、報道にも取り上げられています。馬車列の運行予定は、宮内庁のホームページで発表されておりますので、機会がありましたら是非御覧頂きたいと思います。 |
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▲新馬の調教の様子 |