第1編 《人事行政》

【第2部】 魅力ある公務職場の実現を目指して

第1章 公務職場に関する意識調査

第2節 調査結果

3 質問項目別の分析

(1)肯定的な傾向が見られた質問項目

全85の質問項目のうち、肯定的な傾向が見られたもの上位10位は表1のとおりとなっており、【法令の理解・遵守】、【公共に奉仕する姿勢】、【国民本位の所管行政】の領域に属する質問項目が多く含まれている。

表1 肯定的な傾向が見られた質問項目
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なお、これらの質問項目について、属性による回答の違いが顕著なものを見てみると、「セクハラの防止度」については、男性が4.15、女性が3.76と性別による回答の差が大きく、男性よりも女性の方がセクシュアル・ハラスメントと認識する場面が多いのではないかと考えられる。

(2)否定的な傾向が見られた質問項目

全85の質問項目のうち、否定的な傾向が見られたもの下位10位は表2のとおりとなっており、過半数が【職員の人事管理】の領域に属する質問項目となっている。

表2 否定的な傾向が見られた質問項目
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なお、これらの質問項目について、「福利厚生の満足度」については、多くの属性において属性の区分別の回答の差が小さく、福利厚生に満足していないと全般的に認識されていると考えられる。

「奉仕の実感の機会」については、年齢と職制段階による回答の差が大きく、55~59歳の職員(2.69)や課長級職員(2.26)は否定的な傾向が見られた。

「府省庁の職場推奨度」については、年齢による回答の差が大きく、30~34歳の職員(2.89)は否定的な傾向が強く、40~44歳の職員(3.04)、50~54歳の職員(3.26)、60歳以上の職員(3.31)と、年齢が上がるにつれて否定的な傾向が弱くなっており、職員は長く勤務する中で、次第に仕事に対するやりがいや誇りを感じ、自身が所属する府省庁で働くことを他者に推奨したいと思うようになるのではないかと考えられる。

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