2 公務内で働く

60歳以降も引き続き公務内で働く場合には、定年が段階的に引き上げられる中、退職時に適用される定年年齢によって選択肢が分かれます。ただし、公務で継続して働けるのは65歳の年度末までです。

  • 61~64歳定年:定年年齢まで勤務+暫定再任用(フルタイム又は短時間勤務)
             又は定年年齢前まで勤務+定年前再任用短時間勤務+暫定再任用
  • 65歳定年:定年年齢まで勤務又は定年前再任用短時間勤務

なお、定年年齢まで退職せずに勤務する場合でも、第1章1(1)ウのとおり、60歳を過ぎると役職定年制により非管理監督職に異動したり、給与水準が下がったりと、人によって職務の内容や収入の水準が変わってきます。

(1) 暫定再任用

公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢が60歳から65歳へ引き上げられることに伴い、無収入期間が発生しないよう、平成25年3月26日の閣議決定に基づいて、定年退職となる職員(勤務延長後退職する職員を含む。)が希望する場合、退職日の翌日から公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢に達するまでの間、再任用することとされていました。この再任用制度自体は今般の定年の段階的引上げにより廃止されましたが、定年が65歳へ引き上げられるまでの間は、「暫定再任用」(第1章1(1)イ(イ)参照)として同様の制度が設けられます。

ただし、人事管理上の事情もあるため、勤務地や職務内容、勤務形態等についての希望は、再任用制度と同様に必ずしも希望どおりになるとは限りません。

※ 現行の再任用制度で再任用され令和5年4月1日(令和3年国公法改正法施行日)を迎えた職員は、施行日において暫定再任用されたものとみなされます(任期は従前の再任用職員としての任期の残任期間と同じです。))

暫定再任用職員の業務は、定年前職員の業務と同質のものですが、実際に就任するポストは、退職前のものから変わることが一般的です。また、退職前に管理職であった職員でも暫定再任用時には一般職員となり、退職前と上下関係が逆転することもありますので、意識の切替えが重要になります。自らに期待される役割について、人事担当者や実際に配置された部署の責任者と共通認識を持つことが大切です。

暫定再任用の給与や勤務条件は、旧再任用制度と同様です。制度の具体的な内容については「国家公務員の60歳以降の働き方について―情報提供・意思確認制度に基づく情報提供パンフレット―」をご覧ください。

(1) 暫定再任用

定年前再任用短時間勤務制は、令和5年4月1日以降に、60歳に達した日(60歳の誕生日の前日)以後、定年前に退職した者を、短時間勤務の官職に採用することができる制度です。実際に短時間勤務職員として採用されるか否かは、採用時期も含め任命権者の裁量となります。

定年前再任用短時間勤務職員の任期は、定年前再任用の日から定年退職日相当日(常勤職員の定年退職日)までとなり、定年が65歳に引き上がるまでの間は、任期満了後は暫定再任用としての採用の対象となります。

給与や勤務条件については、現行の短時間勤務の再任用制度と同様です。


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